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島谷幸宏先生、九州大学最終講義の紹介(その2)

2023年07月17日

River Village (https://www.ri-vi.com/ )は河川や生態、地質、地域づくり、郷土史などの高度な専門性を活かして、地域での小水力発電にチャレンジする人たちのお手伝いする、九州大学発のベンチャー企業。株式会社で職員が6名おられるようです。島谷先生の思いがべースになっているようです。

林 博徳さんは、プロジェクト紹介の終わりに、後継者の目から見た島谷先生の姿勢をまとめられました。

持続可能な社会構築へ向け社会問題を解決する、現場重視、人や地域を元気にする、人を育てる、自然を愛し、明るく、楽しく、前向きになど。

学ばなければならないことばかりです。心より敬意を表します。

さていよいよ、島谷先生自身の最終講義ですが、すでに、これまでの主要なプロジェクトの紹介を通して、専門的な細部にわたる部分は別として、概ね理解できたと思います。

ご自身の補足的な感想として、基礎的な部分について、不十分な理解で申し訳ないですが、印象に残った部分を紹介させていただきます。

まず、流域治水の考え方ですが、河川工学の基礎として、流域の概念や、新しく重要な、自然の摂理を重視した総合的な治水の概念が示されました。

そして意外なことに、アフガニスタンで2019年12月凶弾に倒れられた、中村 哲さんの治水・利水の考え方が、島谷先生の考え方に非常に近いものとして評価されていることでした。

中村 哲さんは医者でありながら、現地の状況の改善のために根本的に重要なことは、砂漠状態になっている地域に水をひき、農業を復活させることであるとの信念から、灌漑技術を独学で始められ、ペシャワール会を組織して、資金を募り、クナール川から25kmに及ぶ灌漑水路を7年かけて完成させた偉人です。
https://www.youtube.com/watch?v=kjk3lgS7_1g

上記サイトの動画をみると、その概要が理解できると思います。
その中で、筑後川や柳川の治水・利水施設を学ばれている場面も出てきます。

大事なことは、やはり自然の摂理に従おうという基本姿勢、そして、持続可能な施設の維持のためには、現場の材料で、現場の地域の人たちが維持補修できる構造でなくてはならないことが、強調されていることです。

島谷先生の流域治水についての基本的な認識は、流域全体の集水システム、住み方、暮らし方などを再構築することが必要であるとされました。

できるだけ、流域の水貯留を有効活用して一気に流出する表面流出を抑制する必要があるということです。

これら流域治水の有効性は、総合的なB/Cによって評価するべきで、Bは治水+環境+地域経済、Cは建設費+補償+合意形成コストが含まれるとされました。

現在の都市は地表面がコンクリートやアスファルトの非浸透面で覆われ過ぎています。都市計画や、建築計画でもこの辺りの認識は非常に低いのが現実です。

島谷さんたちが、イメージされている、分散自立型都市は右下の絵のようであり、これからの地方都市も持続可能なこのような小都市を目指していかなくてはならないのではないかと思います。

明治以降、水に係る工学分野も、河川工学、上水道工学、下水道工学、林産工学、農業土木工学等、細分化されてきましたが、今一度、江戸時代以前の総合的な流域治水が見直す必要があるということでしょうか。

島谷先生が流域治水について持っておられる、山、中山間地域、農村、そして都市の管理のイメージ図が示されましたが、本当に持続可能な日本、持続可能な地方を実現するためには、食料自給、エネルギー自給、そして色々な意味での「人づくり」の充実を目指して、いま頑張らなければならないということを再認識させていただきました。
ありがとうございました。
(文責:浮田)

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