環境省プロジェクト「協働取組加速化事業」のギャザリングに参加しました。(第2報)
2017年02月22日
環境省は地域の環境課題解決にあたる協働取組構築のモデル事業を行っています。平成28年度の環境省地域活性化に向けた協働取組の加速化事業の成果報告会(協働ギャザリング2017)が先日2月18日(土)に東京-西新宿で行なわれました。今年度は全国で16件の事業が採択され、うべ環境コミュニティーが宇部市の行政、環境関連団体と協働して提案した、「こども達の生きる力を育むための地域教育向上プロジェクト~新たな宇部方式の構築~」もその内の一つでした。当日、宇部からうべ環境コミュニティーの浮田理事長、薄井副理事長、宇部市市民環境部から森次長が参加しました。
会議の概要は、浮田理事長がまとめられた環境省プロジェクト「協働取組加速化事業」のギャザリングに参加しました。(第1報)を参照してください。http://ubekuru.com/blog_view.php?id=4401
全国からの16参加団体のコアメンバーが一堂に会して、大変刺激的な一日でした。午前のアピールタイム(1団体4分間)の印象としては、コーディネーターに若い人たちが多いと言うことでした。採択団体もNPOとか○○協議会などでなく、自治体や大学・企業なども含まれています。色々な立場の人がコーディネーターになって、エネルギーを発散させているギャザリングの場は、学びと相互啓発の場であり、夕方の懇親会では、若い人もみんな「今日はエネルギーを使い切って疲れたー」と口々に言っていました
午後のグループ討論では、この事業は「○○型パートナーシップ」と呼べばよいのか考えなさい、という指示が事務局からありました。私どもの事業は、「ナイスシニア牽引型パートナーシップ」だと言う余り有り難くないネーミングとなりました。勿論、若い力がけん引するのが良いとは分かっていますが、現状では今の体制で頑張らざるを得ません。
別件ですが、会場で「協働の設計」と言う、GEOC(地球環境パートナーシップ)がまとめた
小冊子が配布されました。1部しか入手出来なかったので、下記のURLからダウンロードして、ご覧になってください。
http://www.geoc.jp/content/files/japanese/2017/02/kyoudo_handbook2016.pdf
なお、下記にポスターセッション・グループワークにおいて、会場からいただいた
ご意見をまとめました。
(写真が不鮮明で、「いいね」のご意見の内、数件が含まれていません)
「いいね」
・ 各ステークホルダーが、「環境教育の実践」と言う方向にまとまって向かっている点
・ 多くの団体をまとめた体制作り
・ 多様なリソース(場、組織)の活用
・ 「やりたいことをやりつつ」仕組みつくりを目指すチャレンジ!
・ 従来の取り組みを変革しようとする意識がすごい!
・ 同じ課題を持っています。継続のための形・仕組みづくり、うまく行くといいですね。
・ 工場を巻き込んでいるところ
・ 企業サイトの活用、企業の環境教育への参加は重要
・ 地域資源としての工場の活用(企業の巻き込み)
・ 教育委員会、各小学校、学童保育の参加
・ パートナーの組織化➡継続性の向上
・ 先導的プレーヤーから、中間システム機能を有していく連携⇒協議会設立というゴール
・ 協働のプロセスそのものがESDですね
・ 関係者の協働への理解を進めるトライが良い
・ 宇部方式による推進が良い
・ 地域を学ぶ放課後の有効な時間の活用
「提案」
・ 環境教育の究極の姿を定義するとユニークさが出るかもしれない。
・ 異種的な取り組みを促すのは難しいですね。キーマン、コアメンバーによる提案が必要かも知れないと思いました。
・ ステークホルダーが共通の課題意識を共有できているのかな?
・ PR方法の工夫を
・ 課題に限らず、宇部市の魅力をPRすべきではないでしょうか
・ 地域住民の視点をもって取り入れてはどうか
・ 体制づくりと共にESD的なテーマ横断・手法の活用もして行ってはどうでしょう
・ 公害ネットサークルに行ってみてはどうでしょう
・ 環境教育で子どもを育てた後のアウトカムを目標にして、地域の良さを知ることで大学で他県に行った人が地元に戻るとか、宇部が良いところなので宇部のための何かをやってくれる人材を育成するなど、先のビジョンが長い目で見て力になる
・ 取組がとても固い感じがします。環境意識の低い一般の方を相手に理解を求めるなら、もっと柔らかい取り組みを前面に出すべきだと思います。
・ 畝方式は過去に、どのような課題があったのか知りたい。
・ ネットワークによる学校教育を含むESDの「宇部方式」の確立を期待します。「広げた協議会」へ広げて欲しい
・ ユース 若い人を巻き込みたい
午後のポスターセッション・グループワークは3セッションに分かれて、それぞれのセッションにおいて興味を持った事業のポスターで、じっくりと意見交換をする場を持ちました。私は以下の2事業に参加しました。それぞれの特徴を記載します。
⑤ 駿河台大学 「名栗の環境問題と地域課題を考える里山型自然学校の構築と地域連携プロジェクト」
課題は①少子高齢化、②空き家対策、③放棄農地、④森林の荒廃などです。地域の特色は、平成の合併以来行政の核がなくなって小さな集落ごとに拠点を作ろうという動きが出てきたところです。準備段階として駿河台大学の学生が古民家の改修作業を行い、若手が動かすエコツアーにつなげた事業です。15ステークホルダーでコアメンバーは30名程度と言うことでした。駿河台大学の若手の平井先生がコーディネートしている2年目継続の事業ですが、エネルギッシュなコアメンバーの熱気が伝わっていて、とても良い雰囲気でした。
⑬ 松山市東北条のNPO森からつづく道: 松山市北条地域の生物多様性を支える人材の育成と農地保全・交流人口拡大プロジェクト
松山市の北条地域生物多様性地域連携活動計画がバックボーンにあり、採択団体のNPOに加えて、松山市環境モデル都市推進課、愛媛大学、エコツアー実施のコアとなる「風早生きもんDAYS2」、循環型農業見学ツアーのコアとなる複数の企業、地元小学校などがステークホルダーとなって、しっかりとした協働取組体制を築いているとの印象が強かったです。2年目の継続事業で、ステークホルダー間の協働体制を持続すれば、将来にわたって北条地域の環境保全に対する活動が継続できる見通しを示しておられました。事業の内容が広範囲にわたっているので、色々な団体の意見を入れつつ進めていて、運営は大変だなあと言う印象を受けました。
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今回のギャザリングの経験を生かして、今後も頑張っていきたいと考えています。
(文責 薄井)
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