1月26日に行われた2004年度のESD研修会の報告です。
2025年03月05日
遅くなりましたが、表記の報告です。当初の計画では、午前中はESD研修会とし、午後に高校生たちによる「SDGs語り場」を文化創造財団と連携して実施する予定でしたが、調整が付かず、「SDGs語り場」の方も午前中に降りてきたため、研修会では時間予定がタイトになり、十分な議論ができなかったことをおことわりします。
当日は、宇部工業高校からは10名、中央高校からは5名、慶進高校からは3名の高校生と、各引率の先生1名ずつ、合わせて21名が参加した。
一般市民18名および講演者・パネル説明者を含む関係者10名で、総勢は49名と盛会であった。
まず、9時半から20分弱、宇部市地球温暖化対策ネットワーク(UNCCA)、宇部環境国際協力協会(UbeIECA)、うべ環境コミュニティー(UKC)および宇部環境衛生連合会(環衛連)の4団体にお願いした、ESDに関連した活動に関するパネルについて、それぞれパネルの説明をしていただいた。
UKCはESDうべ推進協議会の会長と事務局を担っているので、宇部市のSDGs未来都市計画の進捗状況を含めて、ESDを推進することの重要性をやや詳しいパネルで訴えた。
UNCCAは2023年度の省エネ・環境教育等の実績、IECAからは2024年度のスリランカ・モルディブからのJICA青年研修、インドネシアスピオリ県からの研修員受け入れについて、環衛連からは西宇部、琴芝、恩田、西岐波支部の活動の紹介が行われた。
続いて、小休止のあと、宇部市教育委員会学校教育課と社会教育課の各副課長から20分ずつの講演、それぞれ「学校教育におけるESDの現状について」と「社会教育課が関わるESDの現状について」をいただいた。
前者においては、概ねESDの精神は盛り込まれている第2期の宇部市教育振興基本計画が示された。さらに探求課題学習の例として、段ボールコンポストによる花壇づくり、校区内河川や海岸などの清掃活動の実施が上げられ、いずれも地域住民、関係団体、行政が協力して行われているとされた。
この中にはうべ環境コミュニティーが関係している、中川河口ヨシ原清掃や常盤西海岸の清掃も含まれている。
なお、厚南中学校の「ふるさと学習『中川プロジェクト』」では1年生を対象に中川の歴史や役割の研修、中川清掃への参加、中川をきれいにする会による河川浄化の研修、中川河口ヨシ原へのボランティア参加等が行われていると紹介された。
(3月4日の日の宇部日報によると、厚南中学校は食品容器環境美化協会より、ンsksgすぁ清掃活動について全国表彰(全国31小・中学校最優秀4校、優秀6校、優良21校)の優秀賞を授賞された由である。)
また、令和5年度の「やまぐちエコリーダーズスクール」には市内小・中学校の26校が認定されているそうである。
今後の課題として、ESDの視点からカリキュラム・マネジメントを検討すること、地域コミュニティ、行政機関、関係団体との連携強化が上げられた。
(この部分に関連しては、同じく3月4日の宇部日報に来年度から市の小・中学校に教育課程、授業の改革を進めていくことが報じられている。即、ESDの推進につながるようなものではないが、それにつながっていくことを期待したい。)
後者、社会教育課の取り組みについては、各ふれあいセンターを拠点として、地域学校協働本部の役割を果たす社会教育推進委員会が設置されていて、右中の図に示されるように、地域から見れば「学校を核とした地域づくり」として、人づくり・つながりづくりを進めることができ、学校から見れば「地域とともにある学校づくり」として「社会に開かれた教育課程の実現」に資することができるとされた。
事例として、常盤中学校の取り組み(図右下)が紹介され、3年生が恩田の夏祭りを環境に配慮した内容にするべく、チラシと動画を制作して、地域の人達に地球環境問題の大切さを見てもらったこと。
また、総合的な学習の時間を活用した授業として、地域とともに学ぶ「ときわ学」を設け、生徒たちが地域課題を発見し、その解決に向けた改善策を学校や地域住民に提案しているということである。これについては地域の世話役の方からの以下の紹介もある。
http://ubekuru.com/uploads/monthly/189.pdf
時間の都合上、質疑応答の時間はとれなかったのは残念である。
しばらく休憩の後、当初は午後の部に予定されていたが共催団体との調整がつかず、午前の部に降りてきた「SDGs語り場」が行われた。
はじめに、津島世話人から趣旨の説明があり、20年後の持続可能な社会の課題を想定し自らどのような課題に取り組みたいかを高校生が自分事として考えを述べ合った。会場の一般参加者は彼らの意見を聴き、質問や感想を述べた。
高校生からは、宇部のまちづくり、魅力を高めるためのアイデアとして、・面白い場所が少ない、・駅ビルなどの大きい商業施設がほしい、・空き店の活用を考えたい、・ボランティア等のかかわりを増やす、・少子高齢化が心配、・宇部は住みやすいが、一度都会に出ていろいろ経験を積みたい、・空港の利点を活かす、ビエンナーレの活用、・食料やエネルギーの地産地消で経済を回す、・稲の成長を早める農薬、蓄電池の開発、といった意見などが出た。
会場からは、・将来農業が大事になるので関心心を持たれては、 ・積極的に種々のイベントに参加したりするのもいい、・庵野秀明さんの出身地でもある、宇部の先人が築き上げた基礎の恩恵を意識して、大きい夢をもって、等の意見が出た。
なお宇部市文化創造財団アートコミュニケーター主催(うべ環境コミュニティー協賛)の渡邊祐策翁生誕160周年を記念した午後の部においても、上記高校生が参加して、現在の宇部の礎を築くのに偉大な貢献をされた祐策翁の曾孫にあたられる渡邊裕志さんの講話を受けた。(図右下)
その後、これからの宇部をどう発展させていけばよいのかについて、高校生達が意見を述べ、渡邊さんを交えて、午前中の議論も踏まえ、活発な議論が行われた。
高校生からは、祐策翁の聴く力や地域に富を還元する行動力を学びたい、宇部の基礎を気づくのに大きな貢献された祐策翁を尊敬する。手腕を見習って、現代技術を活用して、郷土づくりに生かしたい、といった意見や火葬が述べられた。
午後は同席できなかったので、詳細の報告はできない。補足的な情報があればお蔦せください。
(文責:浮田)
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