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2021年度第2回ESD研修会 第2部 活動紹介

2022年01月08日

 年も越してしまいましたが、昨年12月18日に開催された第2回ESD研修会のその2の報告です。3つの参画団体の活動紹介です。

 まず、中山優子さんによる、コミュニティ・スクール推進課の報告です。
中山さんは今年度より同課の副課長を努められています。ご自身も現職は今年度からであり、UNCCAが立ち上がったころに環境共生課にいたことがあるとのこと。
 コミュニティスクールはまだ一般には知名度が低い印象である。学校運営協議会制度を導入している学校のことであり、宇部市の場合は平成25年に全小中学校にその制度が導入され、平成26年度より運用を開始したということです。

 学校運営協議会は法律に基づいて、一定の権限を持っている。委員は教育委員会が任命するが、校長に人事も含めて意見を述べることができるということです。
 コミュニティスクールの目的としては、「地域とともにある学校づくり」と「学校を核とした地域づくり」を一体的に推進するとされています。ICTやデジタル化など、世の中の変化が非常に速い中、学校だけで十分な対応ができないこともあるので、地域と学校が「育てたい子どもの姿」と「目指す地域の姿」を共有して、支えあい、ともに子どもを育て、ともに地域をつくっていくことを目指しています。地域が学校を支え、学校が地域に元気をあたえていくことが期待されているということでしょうか。その意味では地域の責任も大きいということですね。

 学校(コミュニティスクール)には、学校運営協議会があり、地域には地域学校協働本部(社会教育推進委員会)が置かれているようです。この推進委員会の委員は学校運営協議会にオブザーバーとして参加することができるとのこと。
なお、図の下部に書かれている地域学校協働活動推進員(地域コーディネーター)はR2年度から24小学校区中19校区で、合わせて現在23人が任命されているとのことです。
 (また、中学校区の学校運営協議会の連絡調整のためにコミュニティ・スクール推進協議会も設けられているようです。)
https://www.city.ube.yamaguchi.jp/kosodate/communityschool/index.html
宇部市のコミュニティ・スクールHP

地域コーディネーターは文字通り地域と学校を結ぶつなぎ役をする非常に重要な役割を持った方々だと思いますが、名簿も公表されていませんので、具体的なイメージがつかみにくいところがあります。
 また似通った名前の組織が輻輳していて、すーと頭に入ってきにくいきらいがあります。

https://www.city.ube.yamaguchi.jp/kosodate/communityschool/index.html
宇部市のコミュニティ・スクールHP

 最後に、市内のコミュニティスクールの活動事例として、西岐波中学校の地域コミュニティ推進協議会から依頼を受けて白土海岸のシャワー室の壁画を作成(5月)した例、11月の神原地区文化祭において、企画段階から中学生が加わって議論し、司会や吹奏楽の演奏、アトラクションの実施などに貢献した例を紹介された。
 小学校の児童の成長に幅がありむつかしさがあるが、学校運営協議会への参加等、いろいろ工夫して模索中。またその他、CS推進課として、放課後子ども教室の関連で、新川小学校におけるプログラミング教室、岬小学校の百人一首、その他、ユネスコ等、社会教育団体の支援に関して、11月宇宙教育として最先端オメガスターの上映会を行ったことを紹介されました。ちょうどこの図書館1階で宇宙教育パネル展も行われているとのことでした、
人生百年時代、子どもを軸にして、こどもも大人もともに学びを充実させるということがミッションであるとすすめていきたいとされました。
 また、1月からパブリックコメントがあると思うが、第2次教育振興計画を策定中であるとのことでした。

〇育てたい子どもの、目指したい地域の姿として具体的にどういうものを目指しているのか。また子どもにつけたい能力はどんな力でしょうか。またそれを学校と地域にどう分担してやろうとしているか?
→ 育てたい力と言えば、自分で考えて、行動し、生きていける力といったものと考えている。地域の課題については、共通の者もあるが、地域特性もあるだろうから、地域と学校が協議していくことになる。その仲立ちとして、具体的なアドバイスや、CS推進課の職員も地域連携企画員として地域の会合に出席するようにしている。

 続いて、山口むしの会の管哲郎さんから、活動紹介がありました。
我々の会も2001年に20周年を迎えている。
山口県ではもともと趣味で虫を調査する人が多くて、きちんとした文献に記載しておかないと、シオカラトンボやモンシロチョウなど多くの種が山口県には存在しないということになっていたので、それではいけないということで、山口むしの会が設立され、その機関誌にきちんと記録することにしたということ。その後、少しずつデータを整備してきた。
同時に、やはり自然保護に取り組む必要があるということで、絶滅危惧種の保存にも取り組むようになった。岩国の平瀬ダム周回道路周辺のホシミスジ、周東町のギフチョウ、タガメ、ビオトープ二俣瀬の手伝い、アサギマダラの調査、ヒヌマイトトンボの保護などに関わってきたということです。また宇部市からは2年間宇部市の昆虫調査を委託されている。
 最近は、南方種が移動して定着しているトンボやチョウチョが視られているということである。
 山口むしの会 20周年記念で「山口県のチョウ」、次年度は「山口県のトンボ」を発刊する予定ということです。ご希望の方は予約くださいとのこと。

〇山口むしの会がなぜESD協議会に入っているか、わからなかったが、子ども達に虫好きが多いことを認識して理解できた。

 最後に宇部市地球温暖化対策ネットワークの活動について、殿河内さんのご紹介がありました。 名前が長いのでUNCCAアンカと通称している。
任意団体ではあるが、地球温暖化対策防止法に定める地域協議会の位置づけで、産官学民の連携で主として民生部門の温暖化ガスの削減を目的としている。
 そのため、会員も産44団体、官18団体、民間33団体、個人87名の合わせて、192から構成されている。

今年度の活動について、紹介すると、1)各種イベントでの啓発PR活動、5月新天町子ども祭りでソーラーカー工作教室、10月ユメタウン宇部で省エネキャンペーンなど。
2)温暖化対策・省エネ啓発として、宇部興産チャリティーコンサートにおけるグリーン電力証書の購入仲介、亀浦草江海岸のCO2吸収源のモリメンテナンス、夏休みミニソーラーカー工作教室(多世代ふれあいセンター)および周防大島)、を実施した。
1)省エネ・環境教育推進事業(宇部市受託)としては、対象として学童保育クラブ向けが4件、環境衛生連合会や企業の団体向け5件、学校の授業向け①3件、同左②ごみ分別関係の16件となっている。さらに
4)協力及び共同事業として、エフエムきらら地域コミュニティを活用した地球温暖化対策啓発事業30回と、コロナ禍中にも関わらず、非常に活発な活動が行われていて関心いたします。

また、次年度は創立20周年を迎えるので、現在その記念事業に着手、①記念誌の発刊、②地球温暖化防止をテーマにした若者たちによるショートムービーコンテストを企画中とのことでした。
、、 
〇 われわれにとっての窓口は環境政策課であるが、環境教育になると、教育委員会とも連携が必要だが、こちらの方の壁が高いという印象がある。この点どう思われるか。
→ごみ分別に関しては一部でも話題になったが、4年生の授業に組み込まれて授業ができるが、温暖化防止についてもそういう機会が欲しいと思う。
〇たまたま、今年度「宇部方式」の授業を常盤中学校1年生対象にやらせていただいた。担当の先生から、1年生の場合6年生とあまり変わらないので、あまり詰め込まないよう、十分考える時間をとって工夫してほしいと、事前に注意を頂いた。しかしこちらも伝えたいことがいっぱいあるので、どうしてもあまり余裕が取れなかった。もう少し時間の余裕が欲しいと思う。ごみ分別の授業は全体の時間はどの程度か。
→全体では45分だ。
〇日本全体の問題だが、知識伝達詰め込みになりすぎているのではないか。市レベルでの裁量はどの程度通用するのか、興味あるところだ。それとCSとも関連して、われわれの側の資質向上も大きな課題だと思おう。良かったなと思われれば、また次の機会があろうが、だめだったという印象を与えれば次の注文はない。

今日は1部、2部通じて貴重なお話をうかがうことができ、ありがとうございました。
村岡環境政策課長、中山コミュニティスクール推進課副課長からは心強いやる気を感じることができました。今後のご活躍に期待したいと思います。

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