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「ごみと化学物質」第3回 災害廃棄物についてを終えました。

2012年06月23日

今回は資料の準備に手間取り、見切り発車となりました。昼の部12名、夜の部13名が参加していただきました。昼の部には市議の方が2名、宇部日報の記者も最後まで聞いていただきました。東日本大震災の災害廃棄物の状況について、環境省の資料をもとに説明し、阪神・淡路大震災の場合との比較も示しました。ほぼ同量の2千万トン程度の発生量ですが、阪神・淡路の場合は2年程度でほぼ処理を終わっています。この差は東日本の場合は、1)被害が多県にまたがりより広範囲であったこと、2)放射能汚染が重なったこと、3)未曾有の災害のため、国の対応が遅れていることがあげられます。このほか阪神・淡路の場合は、兵庫県・神戸市などの対応が迅速に進められたこと、フェニックス計画との連動で仮置き場や港湾計画での450haの埋立地が確保できたことなども、効率的に処理が進んだ理由である。阪神・淡路の域外処理の実績は10%程度、今回広域処理の養成は12%程度である。

次にすでにこのブログ http://ubekuru.com/blog_view.php?id=570 でも紹介しているように、3月21日に見学した広野町といわき市の仮置き場や除染現場の話をして、実にありとあらゆるものがガレキとなっている状況を紹介した。貞観大地震のときは物質的に豊かになった現代とはずいぶん違っていたことと創造される。広野町の仮置き場では除染土も少しずつ運び込まれ埋立が行われているようであった。除染土の処分もさることながら、屋根や樋などを洗浄した排水は水路を経てやがて海に流出することも気になるところである。

 さて本題の広域処理をどう考えるべきかという問題であるが、まずさほど汚れていないとされる岩手県の災害ガレキなど、どの程度の汚染が見られるのかを調べるために、さまざまな公表データを収集整理した。汚染分布を知るためには土壌汚染の分布や食品汚染の分布をまずこれらのデータを捜したが、意外に多くのデータがとられていることに驚いた。
そして結局より直接的には、ごみ焼却場の飛灰の汚染濃度をみることが、もっとも有効であると思われた。東日本の各地で一般ごみが既にかなり汚染されていることがわかった。
 食品の基準濃度も決められ、基準内の食品の流通によっても、汚染の拡散がおきていると考えられる。

 最終的には基準の妥当性の問題に帰着するが、内部被曝の問題が十分研究され尽くされているとは思えず、不安がある。基礎から勉強しかけたが、とても短時間で理解できるものではない。ガレキの人為的拡散は拒否できても、基準内の食品の流通を拒否することは精査者の窮状を考えると至難である。結局、もどかしいけれども、放射性物質はできるだけ封じ込める、人為的拡散は避け、むしろ集中させていくといった原則に従うべきであるとしか言えない。このままでいいのか、国民全員が一人一人真剣にこの問題に向き合う必要がある(館長)。http://www.ustream.tv/recorded/23460245

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