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-------- 2024年 --------
9月4日JICA青年研修のプログラムレポート(成果発表会)、閉講式及びレセプションが行われました。
2024年09月07日
台風10号の影響も受けながら、非常に密なスケジュールをこなされ、研修員の方々もお世話いただいた方々もご苦労様でした。
今回、自然環境も文化も異なる2つの国からの研修で、期間中もお互いに学びあうこともできたようでした。
成果発表では、まずモルディブの方から要領よくまとめた報告がなされました。1198の島からなる国であり、研修員全員がムスリムです。主要都市の人口密度は大きく、人工的な環境でもあります。
実施計画においては、啓発活動として、子供や市民に向けたSDGs教育
、廃棄物管理に重点が置かれ、印象に残ったのは、政策立案者との協議が挙げられ、やはり環境保全対策の実践においても意思決定者の意向に左右される面があるということでした。小型焼却炉、廃プラリサイクル、コンポストの関心が高くなったようです。
次に、スリランカの方々の発表ですが、都市開発庁5名と、中央環境局3名の構成でしたので、発表内容も多岐にわたりました。
政策、概念、技術、洞察に分けて、研修で学んだことの報告があり、
政策については、国、県、市がそれぞれ法律・条例を制定し計画を策定している点、環境法の体系と環境保全政策、および災害対策関連の法律の体系、地域防災計画など。
概念に関しては、宇部方式の特徴。3Rの概念として、古着の回収、フードバンク、リサイクルショップ、段ボールコンポスト、プラスチックリサイクルの新技術、詰め替え製品、UNCCAの役割など。
技術については、衛生埋め立ての方法、アースクリエイティブの食品リサイクル、セメント産業の原料代替・熱エネルギー利用、廃プラ有効利用(広島企業のリサイクル、光田商店のRPF製造)など。
洞察については、社会経済システムの見直しの必要性、動物の視点でSDGs-18など、を列挙されました。
重点的に自国に生かしたいこととしては、少し整理させていただきましたが、以下の通りでこれまた、多岐にわたる事項が挙げられました。
(1)、(5) は環境啓発や啓発に関したものであり、かなり意識されているようです。モルディブでも同様でしたが、意外にSDGsのことは市民レベルにも、役所レベルでも浸透していない状況であるそうです。
(2)、(3) は廃棄物処理に関するもので、環境問題の中でも最も課題が多い分野のようです。
具体的にも、ごみ分別方法の改善、使い捨てプラスチック容器包装の禁止、リサイクルショップ等の奨励、さらに、農業振興を頭に置いた液肥やコンポストの推進など頼もしいです。
すでに宇部よりも進んだ取り組みも行われている部分もあるので、その点を十分意識しながら進められるとよいと思われました。
災害対策については、一題の講義だけでしたが、早期警報システムの構築や避難計画の策定などが課題として挙げられました。
閉講式の挨拶や、送別会(閉講レセプション)の挨拶でも、両国の研修員から日本人の誠実さ、親切さに感心し、感謝する言葉が数多くありました。
どこで撮られたのかわかりませんが(後日、湯田温泉駅近くの「わらく」という和菓子カフェと判明)、スリランカのお二人の着物姿よく似合っています。
掛け軸の意味を確認してみましたが、仏教の教えの十善戒の4番目の不妄語、つまり「嘘をつかない」という教えです。
送別会での琴の演奏にもみんな熱心に聴かれ、演奏終了後の演奏体験も大変人気がありました。
送別会の両国研修員による余興で、モルディブの研修員は、きれいなサンゴ礁の海を、ずっと守っていこうといった意味の歌を合唱されました。
スリランカからは、まずお二人による伝統的な見事なダンスを披露されたのち、歌の由縁はわかりませんでしたが、みんなで合唱されました。
今回、異なる環境、宗教、文化の国と同時に触れ合うことができてよかったと思います。
我々も含め、皆様とともに、伝統ある文化を大切にして、持続可能な世界の構築に貢献できることを願いたいと思います。(文責;M.U.)
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