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ペルーの水問題について(その2)農業の専門家による、解りやすい説明がありました。
2022年08月15日
ペルーの雨の降り方について、ネット検索していて、アンデスの段々畑の参考になる情報がありました。馬場範雪さんの文献です。
http://www.jiid.or.jp/ardec/ardec53/ard53_key_note6.html
アンデネスとはペルーやボリビアなどのアンデス山岳地帯に広く分布する段々畑のことで、全国の山岳地帯に広がるアンデネスは、年間降水量200mm以上の地域で、海抜300~4200mの山岳傾斜地に分布するということです。
1月を中心とした夏にはアマゾン側から暖かく湿った偏東風がアンデス山地の東斜面に沿って上昇し、雨をもたらす。西斜面には、乾いた風になって、雨はあまり降らない。
7月を中心とした冬には冬の太平洋側は雨季ではあるが、気流は冷たく弱いので、大した雨量にはならない、といったところでしょうか。
インカ時代から伝統的な段々畑による農業が行われてきたようですが、ご他聞にもれず、ペルーでも耕作放棄地が多くなっているようです。
水不足の世界的な状況についてはWorld Resources Institute “AqUEDUCT GLOBAL MAPS 2.0″)
https://sustainablejapan.jp/2014/07/10/water-and-japan/11050
がよく引用されていますが、日本がよくない評価になっていて、実感と異なるように思いいますので、ここでは、UN Environment -の資料より、図を引用しています。
https://ieu.greenclimate.fund/sites/default/files/event/ania-virtual-talk-slides.pdf
この図では、日本は良好な評価になっています。
ニカラグァ、コスタリカ、エクアドル、ペルー、ボリビア、中央アフリカの広い領域、ネパール、バングラデシュ、ミャンマー、ラオス、ベトナム、カンボジアあたりが、濃紺の非常に大きな水不足の恐れがある領域に分別されています。
その他、水色の部分も、メキシコ、ペルーやボリビアの海岸地域、ウクライナ、トルコ、イラン、イラク、アフガニスタン、カザフスタン、パキスタン、中部インド、モンゴルなどがあげられています。
東南アジアのベトナムなどは雨量や大きな河川による水資源には恵まれているのではないかと思いますが、おそらく水道施設等ののインフラ整備の要素も考慮されているのではないかと推察します。
どのような方法で、評価がなされているのかを知る必要がありそうです。
ただ、少し気になるのは、食料の輸入等に伴うバーチャルウォーター消費量は、2005年時点で、804億トンで、実際の水使用量は834億トンと同程度あり、今後食料自給率を上げなければならないとすれば水附則の問題点はより大きくなる恐れはあります。
(文責:浮田)
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