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リノベーションによる空き家利活用の魅力、質疑と意見交換
2022年03月10日
特別サロンで、木村大吾さんの講演に続いて、参加者(会場14名、オンライン5名)から質疑と意見交換でした。
宋: 山大に来て6年になります。山口県でリノベ町おこしの第1線で活躍されて、すばらしい。Uターンを決めたきっかけは何ですか。
A: 大学院を出て海外に行ったり、東京の事務所で働き、何れ地元に帰り設計事務所をやりたいとは思っていたが、建設業の父親を助けることになり下関に戻った。現代建築という会社で増改築や医師会館の改修など与えられた仕事も今につながっている。
坂本:長門湯本温泉のリノベはコロナの影響どうですか。
A:いきなり出鼻をくじかれた形だけれど、コロナが終わればと希望を胸に頑張っている。うたあかりの夜景イベントも始まる。建物の形ありきでなく、ソフトの生もの、空気感できての面白いイベントに。
岡松:感性デザインの授業で指導をお願いしていて、学生は励みになっている。工学部の図書館で外構に歴史的な桃色レンガを使うアイディア実現に、西岐波で壊す塀のレンガ600個を木村さんが探してくれた。リノベの環境的な価値に学ぶ。
浮田:長門は面白いところ、金子みすゞも注目され、大寧寺は大内文化で栄えた歴史を振り返ることができ、私たちの暮らし方、考え方を変える場として大切。
田中:金剛住機は以前、宇部にも支店があって、思い出がある。まちの個性を呼び起こすため、宋先生たちの中心市街地活動に注目。宇部の土地柄なのか、地権者のパブリックマインドが拡がっていないように思う。北部の過疎地域でも空き家を手放さず衰退が止まらないジレンマを感じる。どういう作戦がよいのでしょうか。
A: 人は経済合理性で動くので、誰かが得をしていることに気付くと人は動くのでは。(こぶとりじいさんのように?)大家の誰かが家賃を安くして、店がきれいになり、お客がくる成功事例がひとつでもできると、後につながっていく。商店街の真ん中より端っこの方がチャンスがある。自分に一代でできると思わず、知り合いが増えて後に続くように。
槌谷:今日はとても楽しい話が聞けてよかったです。こぐらしの小串の店に行ってみたい。コロナ自粛で辺境地が人気、五島列島の民宿でキッチンのコミュニティが面白い。
A:小串には東京から移住する若い人もいて、今後赤ちゃんも生まれるらしい。
お金で変えないけど、お金に代わる仮装通貨「徳」を積むのがよいのでは。
今は下関にも星野リゾートが来る計画があり、動きだしそうで、忙しくなってきた。北九州のリノベスクールは良い取り組みで、まちの記憶を呼び起こし、参加する若い人も楽しくかかわっている。役所の担当課では補助金を使う取り組みを評価し、自力で立ち上げる人に関心が向かない傾向もあるようで、残念です。補助金頼りだと、それが切れて中断になりがち、持続可能な取り組みにしたい。
宇部でも空き家活用の取組があちこちに見られますが、カフェだったり、お店だったり、点がつながり線に、通りに、徒然散歩コースで楽しむ街になっていくよう、地域で応援、発信していきたいと思います。
アンケートの意見を追って追記します。
木村さん、貴重な講演をありがとうございます。
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