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青少年読書感想文全国コンクールの文部科学大臣賞受賞者の感想文を読みました。

2021年02月07日

今年度、まちなか環境学習館でも読書感想会を実施しましたので、少し注意して読んでみました。そのうち3つを紹介します。

一つ目は小学校3年生落合さんの『「しあわせ」はすぐそばに』です。
小学校年生でもしっかりした感想文が書けるんですね。

「自分がしあわせな時ほど、しあわせに気づかないと思いました。しあわせってなんだろうとわたしはもう一ど考えてみました。」
あらためてしあわせって何だろうと考えてみると、簡単ではないと思いますが、

「しあわせは人それぞれで、すぐそばにあるのに人とくらべてしまったり、よくばったり、当たり前だと気が付かなかったりします。わたしも毎日、『わたしってしあわせ!』 と、ちゃんと感じられるようになりたいです。」

すごいですね、10歳かそこらでこれほどしっかりした認識をもち、しっかりした文章を書けるんですね。感心しました。

二つ目、中学校3年生の嶋屋さんの「大人の条件」の感想文です。
知らなかったですが、中学校2年生で職業体験5日間というのがあるんですね。

本の中で、保育園に職業体験に行った風汰の体験談として、家庭環境に恵まれず、強い緊張感を持つ、しおん君に対する園長先生の接し方から、

一人ひとり、その子にとって本当に必要なことをしてあげることが大事だということを
教えられ、実際その保育園に息子を送り届けて、すぐ立ち去る母親を、園長先生がしおん君とともに、大声で見送り、振り返らせることに成功したことにも注目しています。

SDGsの誰一人として取り残さない「教育」というのは、こういうことが基本にあるのだろうと思われます。

3つめ、高校1年生の富樫さんの感想文で、祖父母や両親が、「絵本から小説まで、その年頃に見合った作品を選んでくれ、それらの本を読んで育ってきた」 とあります。恵まれた家庭ですね。

曾祖父の愛読書はなんだったのかに興味を持ち、母親にきいたところ、「広辞苑」であったとのこと。今はなんでも、ネット検索であっという間にいろんな調べものができる時代、「広辞苑」に注目して、独自の読書感想文を書くというのはすごいなと思いました。

われわれ旧世代は当然自分の本棚にも広辞苑はありますが、若い時もおそらく数えるほどしか利用しなかったように思いますし、「行きたい場所に行くことは当然楽しいが、知らない場所に連れて行ってもらえることほどわくわくするものはない。」 と思えるような使い方は想像すらできません。

ここで紹介した受賞者はいずれも女性ですし、先日の学習館でも読書感想会でも5人のプレゼン参加者のうち、小学生1人を除いてあと4名は女性でした。最近は女性が元気ですね。

学習館も前報の宇部日報の記事で紹介したように次年度は水分状況が変ります。2011年夏以来指定管理者を務めさせていただいたNPO法人うべ環境コミュニティーはこれを機にさらに環境関連情報の発信とESDの推進に力を入れていきたいと考えています。

しかし、特に後者の場合は、子ども達の変化や、教育の現場そのものに通じていなくては簡単ではないと感じます。その意味では、ESDうべ推進協議会の活動にはぜひ教育委員会や、リタイアされた先生方の積極的なかかわりと指導が不可欠であると感じます。よろしくご理解賜りますようお願いいたします。(文責:浮田)

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