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今年度第3回ESD研修会の内容紹介のブログを2回に分けてまとめました。

2019年10月31日

2019年度第3回ESD研修会は10月26日、市立図書館で、コミュニティースクールの取組について、地域の立場と学校の立場それぞれお話をうかがい、理解を深めた。

今回、ESDうべ推進協議会の溝田幹事からまとめと感想をいただいたものを主体に紹介したい。

まず、地域の立場から、東岐波里海再生の会の寿恵村泰生さんから、これまで20年間の東岐波小学校とも連携した里海再生のための活動について報告された。

活動のきっかけは、学生時代、友人が東岐波の自宅に遊びに来て、ともに干潟で貝掘りを行ったがその時はアサリが1時間でバケツ一杯獲れた。40,50年の年月を経て、定年を迎えてその友人が来訪した。昔を思い出してまた貝堀りに行ってみたが、その時は一個も取れないという変化に驚いた。これを機に、その原因と対策について調べ、いろいろな取り組みを行うようになった。

2000年には、当時環境保護活動のリーダー的な存在であった富山和子さんのお話を聴いたのも刺激になった。

今回、とくにスライドを用意しなかったが、一昨年度の人づくり・地域づくりフォーラムin山口で発表したものを参照して下さい、と言われたので、そのときの資料集のコピーを付けさせていただいている。

2008年夏には、浮田が東岐波中学校で講演をし、生徒のほかに、自治会や父兄の方々が参加され熱心に聞いていただいたことを思い出した。

川底のヘドロを除去など河川の清掃や、鉄炭団子を撒かれたこともある。
 

昔、海水浴をしていて、月崎のあたりなど水が冷たいところがあった。日本各地の海に潜って調査している海藻研究所の新井省吾さんに来てもらって、こども達も一緒に、お話を聞いた。実際に海底湧水の調査も行った。

当時の東岐波小学校の校長先生が、非常に熱心で、良く理解していただき、カリキュラムの中に組み込んで十分時間を取っていただいた由。

その後、アサリの養殖にも挑戦し、毎年鳥取県の境港にアサリの稚貝を仕入れに行った。あるときもう譲れないと言われたので、岬漁協にお願いして都合してもらった。

ナルトビエイ対策として養殖場の上に10m×10mの網4枚を設置した。台風で網が剥がれたり大変だったが、網の下にはアサリがいて、ようやくアサリが獲れるようになった。

ふるさとまつりで、収穫したアサリを販売したら飛ぶように売れたが、直後に漁協からクレームが来て、販売するなら支援はしないといわれ、この取り組みは残念ながら、やめることになったそうである。

海底湧水との関係から、海岸にクロマツの約300本の植樹を行った。東岐波小学校の生徒も参加して手伝ってもらった。今は結構大きくなってきている。

これを引き継いで、月崎の近くにオリーブを80本植え、活動の主力をアサリ養殖からオリーブに移すようになった。

先進地などの経験に学んで、剪定した葉をお茶に加工したところ好評なので、JA厚南直売所や阿知須サンパークなどで販売、即完売の人気である。
今年からはオリーブ茶、実のピクルス、サツマイモの販売もできるようになっており、活動資金などを得ることもできる。

宇部市にも活動が注目され、今月末には岡山から見学も来るほどである。

オリーブからの搾油はまだやっていないが、もう少し木を増やして、宇部市などに搾油機の購入などを要請するつもとのことである。

最後に、大切なこととして、2点を上げられた。
① 地域と学校がCSを通してタイアップし、小中学生に手伝ってもらうこと。双方にとって良い。
② これからの地域活動は稼がなくてはならない。そうでないと長続きしない。

質問
・ 地域でどの位の人達が活動されているのか。
→主に70代以上で、会員はかなりいるが、中心になって動いてくれるのは10人くらいか。
・ 販売益から、謝金等は出せるのか。
→会員に対価は払はないが、懇親会などには使い、志気の高揚の原動力になっている。

溝田幹事の感想:
 長年の創意あふれる活動により、活動資金も得られるようになるなど、地域活性化の火種を灯すような成果が得られており、今後の発展が期待できる。
 宇部市には他所にもこのような地域活性化に向けて頑張っているところがあり、例えば、オリーブや菜種、ツバキの実、ハゼの実などからの採油装置を共同で入手し使えるようにする交流が生まれると素晴らしい。
 具体的要請になれば、支援する企業や組織も必ずあると思う。

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