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第12回人づくり・地域づくりフォーラムの第3報です。

2017年03月20日

多摩川源流大学プロジェクトについての石坂さんのお話です。若い方が中心になってやっている活動は、やはり年寄りが主体の活動とは違って、活気があります。生活がかかっているので、気合いが違う面もあります。

多摩川源流大学は、もともと小菅村が2001年に多摩川源流研究所を設置し、「源流の村づくり」をはじめたことから、2004年に源流大学構想に発展したものです。
小菅村と東京農業大学などの大学が連携して、それぞれの得意分野を活かし、補完し合い、学生の実習を通じて地域づくりを行うプロジェクトです。また、なにより源流域の資源の豊かさや大切さを下流域の人々に伝えられ、下流域の人が学びに来る仕組みを作ろうということが大事だということです。

学生は農林業の実習をすることで、自然の中で生きていく「技」や「知恵」を身につけることができ、また地域の人達は「住民講師」として教えることにより、自信をもち、また雑談等を通してお互いにコミュニケーションをとることができます。

同じくグーグルマップで、位置を見てみると、東京都の重要な水源域の一つであることがわかる。この利点をうまく活かした取組であるといえます。

廃校になった小学校が源流大学のベースになっています。

下の写真は、当日配布されたパンフのコピーです。

この大学を経験した学生達はこの経験は大きな糧となり、小菅村との係わりを続ける人だけでなく、地元に帰ったり、全国各地に分散して、その地域でがんばっている人もいるようです。

小菅村には近年多くの家族が引っ越してきており、また村民達も今では、「学生が来ているだけでありがたい」という段階から、「ともに学び、ともに成長していく」という意識が出てきているそうです。

下の表は、ご参考までに、コメンテーターとして、受け持った4題の実践事例の整理をしたものです。

写真は第2日目午前に行われた、パネルディスカッションの会場です。

三浦清一郎先生の司会で、防府商工高校の黒川康生先生、小原ECOプロジェクトの國吉一實さん、(株)ノエマリコくにたちの渋谷祐輔さんがパネリストで、「社会参加のまちづくり~若者に期待すること~」というテーマで話し合われました。

三人の中では渋谷さんが最年少で、国立市でまちの中の農地の、食料生産だけではない重要性に着目し、地域農産物を購入し、販売する事業を若者を中心に株式会社として運営している方で、やはり若い方の取組はおもしろいなと思いました。

「面白い、食べられる、ならば、若者は加入する。ただし若者は経験は少ないので、多様な経験をさせる、そのとき、年寄りはあまり口をださず、有機を持って若者に未来を託すことが大事」という彼の弁も印象に残りました。彼は35前後と思いますが、彼から見た若者についての言葉かもしれませんが、まして我々老兵は心しなくてはならないと思います。

先ほどの石坂さんも同じですが、環境省プロジェクトの成果報告協働ギャザリングでの、駿河台大学の山間地域における「里山型自然学校の構築」も都会の若者達の新たな挑戦ですし、確かに大都市周辺での、若者の取組にはこれまでと違った価値観が育ってきているように感じられます。

このフォーラムは山口県が全国からゲストを招聘して行われる貴重なイベントであり、特別講演されたフリー安ターの堀尾正明さんも、一時期はこのようなフォーラムも多く行われたが、まだこのように続けられているのは珍しいという感想を述べておられました。ぜひがんばって続けてほしいと思います。

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