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北広島町の取組は本当にすごいと思いました。
2015年10月12日
現地見学の最後に広島大学の協議会会長である中越信勝先生のお話がありました。
地元住民との話し合いで、山と湿原の間の道路建設について、種々の議論があったようですが、生活道路あるいは訪問客用の道路として、設置の合意がなされたそうです。
百m?おきくらいに暗渠が設けられ、山からの水がスムーズに湿原に供給されるよう配慮はされているそうです。
右下の写真でわかるように、木道は結構立派なもので、延長もかなりあるものですので、補修、維持管理や更新時の費用の捻出も将来的な課題の一つになっています。
その後、全国会議の会場である芸北文化センターでの中越先生の説明の中でも、
協議会における合意形成の重要性について、「プロジェクトの振興が少々遅れても、徹底的に議論を尽くして、合意を得ることが大事だ」 と話されましたが、締め切りに追われつい合意形成を経ぬまま進めてしまいがちな自分達の状況に、大いに反省させられました。
北広島町は面積としては結構大きいですが、人口は2万人程度と多くはありません。
八幡湿原はその西の端、島根県境に位置します。
マスコットキャラクターは先の緞帳とおなじ地元の木版作家の作による花田舞太郎(もうたろうくん)でなかなか味がありますね。
北広島町は2010年3月に制定された「北広島町生物多様性の保全に関する条例」に基づいて。「生物多様性きたひろ戦略」をいち早く策定され、また文部科学省の研究開発指定を受け手小・中学校に「挑戦科」を設ける取組をして成功されています。
また白川学芸員のお話でも、一連の自然再生事業の自立性を高め、また地域活性化ために、始まっている「芸北せどやま再生事業」の紹介があり、大変参考になりました。
せどやま再生事業では、地域通貨せどやま券も発行されています。
地域の人が、結構裏山の木を切って、図のような仕組みで、主に薪ストーブ用の薪として販売し、うまく回っているようです。
NPO西中国自然史研究会はトレッキングガイド養成にも力をいれておられ、「挑戦科」に関連して、ガイドさん達が出前授業に出向き、また中学生が将来ガイドになることも期待する活動もされているようです。
茅葺き屋根用のカヤを収穫して、販売するようなことも始められているとか。
本当に発想の豊かさには驚かされます。
ちなみに、北広島町の小中学校の学力は広島県でも最上位の部類にくるとのことでした。これが本当に「生きる力」の養成、すなわちESDの模範とも言えると思います。
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