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秋の訪れの象徴がまた一つ消えつつある

2015年08月20日

 日本の秋の原風景の一つ、飛び交う赤とんぼ、最近は少なくなりちょいとさみしい思いをしていたがこの赤とんぼがなんと絶滅の恐れがあるとのこと。

 身の回りで見ることが少なくなったのは身近な田んぼや畑などが少なくなったものとばかり思っていたがどうやらそれだけではないらしいとのことである。

 昨日のある新聞記事で下記の様なことが紹介されていた。

 赤トンボの代表種「アキアカネ」が激減し、地域で絶滅の恐れがある生き物のリスト(レッドリスト)に加える自治体が相次いでいるとのこと。

 そして、石川県立大の上田哲行名誉教授(動物生態学)によると、同県内でアキアカネの羽化が確認できた水田は1989年で80%だったのに対し、2009年は19%と激減したそうです。

 実験では、90年代に登場して全国の水田に広まったネオニコチノイド系農薬を散布すると、不使用時と比べて羽化率が7割も落ち込むことが確認されたという。

 ネオニコチノイド系農薬といえば大きく数を減らしている蜜蜂の原因ではないかと考えられている農薬です。

 タバコの葉などに含まれるニコチンに似た構造・作用を持つ殺虫剤の総称で、天然物であるニコチン、ニコチノイドは古くから殺虫剤として使われているが、人畜に対する毒性が高い為にその影響を低減して作られた農薬です。

 構造の中にシアノイミン (=N-CN)、ニトロイミン (-C=N-NO2)、クロロピリジル基、クロロチアゾリル基、フリル基を持つのが特徴であり、クロロ(塩素)を持つ構造が代表的なので(クロロを持たないものも含めて)クロロニコチニル系とも呼ばれています。

 水溶性、無味・無臭です。

 ネオニコチノイドは神経細胞のシナプス部分の後膜に存在する神経伝達物質アセチルコリンの受容体「ニコチン性アセチルコリン受容体 (nAChR)」に結合し、神経を興奮させ続けることで昆虫を死滅させる。

 人に対する影響は少ないとはいえ、人の脳への影響、とりわけ胎児・小児など脆弱な発達中の脳への影響を心配する声もある様です。(P)

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