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「子どもたちとの環境学習に関わってきて」藤野完二 の概要です。

2014年07月31日

 たいへん遅くなりましたが、7月17日(木)の環境サロン「里山の保全と再生」第2回の概要紹介をいたします。

 藤野先生は、平成11年民間会社退職後、平成12年4月グリーンコンシューマーひろしまを設立され、平成14年同代表。さらに平成14年7月太田川探検協会代表となられ、環境省環境カウンセラーとして、活躍され、平成20年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰受賞されておられます。現在は岩国市の里山に住まわれ、すでに20年以上小学校に出向かれて、里山の暮らしや自然を題材にした環境学習に携わってこられました。 

今回は、そのご経験から、いまこそ求められる、「持続可能な発展のための教育(ESD)」をどのように進めればいいのかに力点を置いたお話を、KP法(紙芝居方式)にて伺いました。

まず、アメリカインディアンの諺、「最後の木がきられたとき、最後の川が毒されたとき、最後の魚が釣られたとき、ようやくあなたは、お金が食べられないことを知るだろう。」を示され、イースター島やビトケアン諸島でかつて、起きたような悲劇が、地球規模で起きる人類生存の危機を回避するために、国際的に将来を担うこども達に対するESD教育の必要性が認識され、すでに10年が経過する。

 すなわち水資源、食料、化石燃料、自然破壊、温暖化などを、生活用思惟を変えることで、食い止めることが求められ、未来につなげるために、地域との関わり、産官学・世代間・そして国際連携、生物多様性をベースとして、自ら考え、自ら計画し、自ら行動し、自ら解決する能力の養成という、非常に壮大な教育の理想が掲げられている。

 環境学習は従来、主に総合学習の時間の中で位置づけられてきた。またモデル校を中心に、学校によっては、優れた環境学習の取組が行われてきた。

 しかし、たとえ、そのような経験をしたこども達が、その意識を持続できるかは別問題であり、最近は、総合学習で環境学習に割ける時間の減少もあいまって、各学年の体系的なカリキュラム調整、各教科の中での対応によって、学校生活全体を学びの場とするやり方に移行しつつある。

たとえば、6年生の国語の教科書には、第一人者による、エネルギー問題の詳しい解説が10頁にもわたって紹介されていたりする。

 しかし、これまで関わってきた経験から、何かしら違和感をもつ。学校だけでESDの目的を目指すには限界があり、社会全体が、そういう認識をもち、生活様式を変えるように動かなければ、無理なことである。中学、高校と次第に成績中心になってしまう。

 実際、こども達は、家庭環境をはじめとする、大人達の影響を受けて、むしろ大人達の犠牲者である。ESDの必要な世の中をつくってきた大人達こそ、ESDの対象に考えるべきではないかとされた。
 社会に、持続可能とするための生活様式を変えようとしない状況では、学校でESDを遂行することはむずかしいのは当然のことである。

NHKで紹介されたことがあるが、鹿児島の小さな集落で、リタイヤして帰ってきた人が、老齢者が省エネなど考えようとしないので、集会のたびに、問題提起していたが、むずかしいことばかり言うと、拒まれ続けてきた。しかしその人が、省エネで1年で8万円貯金ができて、そのお金で夫婦で旅行に行ったおみやげを出すと、興味を示すようになり、5~7万円の貯金ができ、それでみんなで老人会で旅行に行った。これがきっかけで、炭焼きや薪の利用が復活した。このような地域に根付いた取組が重要なのだと思う。

 質疑では、
○ESDで大人を対象としている国はあるのか。
→ドイツや、ノルウェーはしっかりしている。「政治に干渉しなさい」というようなことも教えている。日本の場合はタブーになっている。実際はそこまで行かないとだめだと思う。
○対産業のESDはどうなのか。
→個人からスタートして、産業や政府に及ばないといけないと思う。
○中国地方でのESDの進捗状況はどの程度か。
→どちらかというと遅れている方だ。岡山県、広島県、山口県の順で、山口県はこれから動きが出てくるのではないか。気仙沼市は一番進んでいた。3.11で資料も失われた。
○藤野さんご自身はいつから学校の環境学習に関わってこられたのか。
→2002年からだから、20年以上になる。
○玖島小学校のようなカリキュラムは、誰がつくられたのか。
→先生方が主につくられた。山口県では、学校単位にまかせられ、またその学校の先生次第と言うことになるのではないかと思う。
○学校教育に地域が絡むのはむずかしいのではないか。
→外から入り込みにくい仕組みになっているともいえる。毎年その1年前の10月くらいから接触し、調整が必要である。関わり方は、サポート制度(報酬なし)と、委託制度(宝珠あり)がある。
○社会人教育、大人へのESDが大事ということはわかるが、実際には簡単ではない。
→広島県では、子育て検定というのを始めた人がいる。結構関心がもたれている。
C:宇部市でも、子育てのママさんクラスが行われており、そういった需要もあると思う。

 ESDの普及には、学校教育だけではなく、社会教育も非常に重要であることを認識できた。教育の場で、政治的な話はタブーになっていることは、ESDの推進には障害になるというのはなるほどと思われた。いろいろ勉強になりました。

Ustream は以下で視聴できます。伝え切れていないところが多いので、是非ご覧下さい。http://www.ustream.tv/recorded/50190259

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