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環境サロン「里山の保全」第6回「楠クリーン村の活動が目指すもの」三田村 諭さんの概要です

2013年12月28日

三田村さんは1981年12月生まれ32才。大津市出身 岐阜県の大学で中国語を学び、卒業後メーカー就職し、その後インターンで学生耕作隊に参加して、転職した。2007年から万倉の茶園を再生し整備を行った。2011年3月の震災を経験して、生き残る力、エネルギー・食料の自給自足が大事と考えるようになった。
 現在10人ぐらいが若者が集まり楠クリーン村を農業の再生と6次産業化のモデルとすることを目指し活動している。
 今年、関東の広報誌のAzbiの取材を受けた。
 インターンの受け入れも行っており、春休み、夏休みを中心に全国から学生が研修に来る。2,3週間を受ける。
 単に自然が好きだとかではなく、農地の保存とか社会を変えていきたいとかの思いを持ったものが集まっている。

 牛は30頭、繁殖用の黒毛和牛がいる。少し前に閉鎖した万倉牧場の牛を一部受け継いだ。お茶を刈る機械も、知り合いからいただいて一昔前の機械をつかっている。修理の仕方は小野田在住シニアの原さんに教えていただいている。五右衛門風呂の作り方、木の伐採も教えてもらった。知識や技術を持っている経験者と、やる気はあるが知識や技術がないわれわれとのつながりはありがたい。
 引きこもりの人を2,3ヶ月預かり、クリーン村でのまだ電気が通っていない生活を体験して、たくましくなってくれた。現在滋賀県に帰り、大学進学を目指している。
 今は大学を出たからといって就職の保障もないので、自分でやりたいというものを見つけることが大事だと思っている。

 牛を介して、耕作放棄地管理の事業化と循環型農業を目指している。その担当者は、大学を卒業して、温泉津の温泉旅館を後継創業していたが、こちらに拠点を移した。
 建築も自分たちでやっている。倉庫の屋根には、自作の太陽光パネルを設置し、電気は自給している。夜間の電力は太陽光パネルとカーバッテリーで蓄電してまかなっている。
物流関係では、関連会社の流通、自分たちの産品や製品の管理の仕事もしている

 米作りは、昨年原さんの田んぼ3.5反、今年はさらに1.5反で5反つくった。化学肥料や農薬をあまり使いたくないので、夏は草刈に追われて大変である。
 茶、ブルーベリー、ミカン、米、牛、建築などやっているので、大変忙しい。

 アジアでも拠点を持ってやっている。カンボジアから研修に来た女の子は現地でカシューナッツを作っている。向こうでもやはり村から都会に若者が流出している。お茶と組み合わせた加工品化を検討している。
 こちらから向こうへ行く対在員は、村の中に入ってそこで寝泊まりし、一緒に働き、学び合いながら、コミュニティビジネス、コミュニティトレードを教えている。クリーン村の生活を1,2ヶ月でも経験していると、向こうでもすぐ適応でき困らない。
 カンボジアの村では、工学部の佐伯先生の協力も得たものだが、太陽光パネルと薪でカシューナッツを乾燥するオーブンをつくった。
インドネシアから日本語学校の交換留学で、研修にきた人もいる。日本の自然や文化に直接触れることで日本語教育にも役立つ体験となる。

インターンに来るのは9:1と女の子が多い。はじめの希望は8:2だが、直前に男の子からのキャンセルが多い。今年4人が就職して残るが、4人とも女性である。肉体労働が多いので、男も残ってほしいところだ。
 クリーン村では、自由な働き方だが、逆に自分で考えないといけないので大変な面もある。
生産、加工、販売をくみあわせた6次産業を目指している。そのほかトラスト(寄付や産物の購入等を通した支援)など色々な仕事があるので、農業に向いていなくても個性に合わせて仕事をすることができる。

 ここ1,2年、牛の事業化に力を入れている。牛を貸し出して休耕田の草刈をする。山口県では8千haの耕作放棄地があるが、TPP後より厳しくなることが予測される。食料安全保障の意味でもなんとかしなければならない。
 牛が草や木の葉も食べ1ヶ月もすると結構きれいになる。人手も係らず楽である。最近山羊もきた。あぜ道や農道の草刈は山羊に任せるようにしたい。それぞれの事業をみんな分担している。牛を色々な形で、活用する事業展開を考えている。たとえば休耕田の管理のために、年間15万円で貸し出す。すこし高いかもしれないが、水やりや冬の間のえさ代などの費用がかかる。このほか、買いたいという人にも対応できる。
 今年は美祢で、牛の放牧地1haの管理に春から夏の間2頭おいていた。近くのおばあちゃん達にも結構面倒を見てもらっていたようだ。こういう交流もうれしい。

議論:
○色々な事業をやられていて感心するが、クリーン村でもっとも収入が多い事業は何か。
→温泉旅館の収入(金土日のみ操業)は安定している。そのほかお茶、お米、トラストなどである。

○NPO法人の最少職員数は10人以上だが、そちらは何人か。収益事業の収入はどんな程度か。助成金はどの程度受けてられるのか。
→スタッフは10名程度。決算状況は県に報告しているとおり。活動を維持するための助成金は受けている。インターンの人には最低限の食事、宿泊、交通費。スタッフは有給である。

○活動のPRはどうされているか?
→応援してくれている人には広報誌を送っている。広報誌は山口県版、全国版をつくっている。この人達はトラストのメンバーである。そのほかブログやフェイスブックでも発信している。
 もともとフェアトレードから始まっているが、東京、地方、アジアを三本柱。それぞれ、お金・情報、モデル展開、将来の担保の場と位置づけている。

○インターンの卒業と言われたが、期間は? インターン生の就職先は?
→最小1週間、当人との話し合いで決める。1、2,3ヶ月等様々。将来、農業希望は2割くらい、その他あるいはアジアに行きたいなど。

○旅館の経営もするノウハウも持っているのか。
→大規模なものではなく、20組30組までのアットホームな規模なら大丈夫。
温泉津の旅館は金・土・日、あとはこちらに来ている。旅館ではこちらでつくった食材を使っている。

○周防大島でも牛を派遣するのか? ただ、需要は多いと思うがお金を出すのはいやな農家が多い。
→ 周防大島は家室でミカンを4,5年やっている。牛の派遣先としてはちょっと遠い。

○小野田でヒツジを利用している人もある。ヤギは野犬に襲われるので、管理がしんどいが、ヒツジは大丈夫だ。
→最近ヤギもきたが、これは畦道など狭いところの草を食べさせる。

○放牧牛はどうなるのか?
→放牧する牛も繁殖牛だが、歳をとってくるとお肉になる。
 山口県型放牧でも、霜降り肉より、赤みの肉が健康にいいのではないか。命は全うしてもらい、自然の中で育ちストレスがない牛やトリを必要なときに食べるという考え方である。

○大きな目標はあるのか?
→山口市が拠点だったときは、学生やシニア労働力派遣事業だけでは、新しいことができない、勢いがつかない。地域や社会のためになるモデルをつくっていきたい。人を育てることも大事と思う。ヒッピーではないのでかなり働いている。

○楠クリーン村は30年後どうなっているだろう。
→草創期でもあり、先のことは分からないが、担当者分担制でやっていて、スタッフの可能性にもよる。牛の事業も始まったばかりで、持続発展できるようにしていきたい。造形大学のインターンは絵はすごく好きだとか、個性的、その人の可能性、またその人に続く子の働き場所としてデザイン事業をしてみるとか、色々可能性がある。政治、社会的情勢も見ながら、事業を展開していきたい。

○経済的、精神的自立、自給率といったことに興味があるが、すこし経験してみたい人の受け入れなどはしているのか。
→学生ばかりでなく、46才の多彩な経歴を持った人も来ている。ただ、われわれの考え方、価値観を理解してもらわなければならないので、インターン受け入れには「夢作文」を書いてもらう。お互いにとってメリットがあると思える場合受け入れる。イベントは昨年は定期的に開いていたが、最近は忙しくてやれていない。やりたいこと、やらなくてはならないことがたくさんある。
 自給率を目標としているのではなく、その課程で色々見えてくることがある。テレビも別に必要でないとか、都会の生活は便利だが、物足りないとか。これからも来るもの拒まず、去る者追わずでやっていく。

○地域での広報も大事では?
→ブログの発信もしているが、地元の人には広報は不充分の面もある。隣の家まで1km以上離れている。山の中で若者が集まって宗教団体ではないかと怪しまれることもある。

○お話に出てきたシニアの指導者は何処の方か? 
→住まいは下関で、農地は小野田にある。宇部興産をリタイヤした人である。
物理的な距離にかかわらず、波長が合えば積極的に交流するようにしている。

○シニア耕作隊は今でもおられるのか?
→(人材派遣法がかわったこともあり、)単に労働力を派遣する形ではなくなったので、今は技術の指導をしてもらうシニアの方が主でとか、数は少なくなっている。

○牛の使い方として労役はないのか?
→牛の育ちがあるので、労力牛として使うのはむずかしい。飼い始めてまだ2年弱なので、これからの可能性としてはマスコット牛などあるかもしれない。

○牛の価格はどの程度か?
→仔牛20~40万、大人の牛もあまり変わらない。倒産など困った場合は安く買いたたかれる。

○法人農業の可能性が増えてくる中で、そういう企業の職員の農業研修の場として利用させる可能性はどうか?
→その企業の考え方によると思う。人材育成の発信をしていけば可能性が出てくるかもしれない。

○インターンの体験の感想はどうか?
→やっぱり農業良かったという人は割に少ない。お茶の加工、何かに取り組む緊張感を味わえた、集団の中で揉まれたことがいい経験になったとかいう人が多い。

○実働のメンバー名何名くらい? 初心者への研修の手間が大変だと思うが。
→10名くらい。インターンの学生さんは1月から3月、夏休み7,8月。最近は海外の研修生が1ヶ月、引きこもりの人が3ヶ月とか。教えることには労力を惜しまないようにしている。研修生の個性を生かすようにしている。

○たとえば3年間新規就農者に対する補助金や、中山間地域の直接補償制度など、補助金に対する考え方、補助金についてはどう考えているか?
→一般には、補助金には足かせになる場合もある。また補助金依存体質になってはいけない。できるだけ最小限にとどめたい。補助金がなくなったら帰りますと言うことでは困る。「じゃいくらもらえるんですか」と聞いてくる人や、何とかしてもらおうと考える人は続かない。

○牛1頭貸し出しで年間15万円は農家にとっては高すぎるのではないか?対象農地の広さは?
→1~2 ha である。
C:中山間地域直接支払制度補助金をセットにできれば、充分成り立つのではないか。

○里山再生にもいくらか携わっているが、これからの展望を最後に聞かせてほしい。
→エネルギー・資源多消費、また人手がかかりすぎる事業では持続可能ではない。牛の可能性はあるのではないかと思っている。内向き指向でなく、前向きな雰囲気にしていきたいと思う。

○来年の抱負は、重点はなにか?
→牛は形にしていきたい。耕作放棄地を減らしていきたい。産物の質の向上、販売力の強化、拠点作りなどに力をいれたい。

持続可能な農業をモデルを果敢に挑戦され、農業に限らず人材育成にも貢献されているのに、感心した。TPPでみられような経済優先の農業のあり方に対抗して、楠クリーン村が提示しようとしているモデルが世界的に拡がっていくようエールを送りたい。

Youtube動画は以下です。http://www.youtube.com/watch?v=eHsYpZzkpOI

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