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環境サロン「里山の保全と再生」第3回 周南市大道理地区における定住促進事業について 大道理をよくする会 里の案内人兼平好さん、地域おこし協力隊員 中村智さん

2013年08月24日

8月22日(土)周南市の大道理地区から来ていただいた兼久さんから、取り組んでおられる定住促進事業について詳しいお話を伺いました。

 兼平さんは15歳のときに大工に弟子入りして泊まり込みで15年間勤め、その後、家から通うことになった後は、青年団活動に生を出した。地域の活動をずっとやってきた。里の案内人は一昨年から、市の呼びかけで北部地区では23名、3回の講習を受け認定を受けた。ボランティアで大道理では4名が活動している。
413人、186戸、小学校は休校となり、スクールバスで通っている。ただ周南市の市街へはクルマで20-30分で、通勤圏になっていて、兼業農家が多い。

 イベントもホタルまつり、鹿野地の芝桜まつり、11月のふるさと祭りなどをやっている。もともと芝桜は、3年前から棚田の法面の傾斜が大きく、草刈が大変なので、防草シートを張り、これに芝桜を植えた。草刈は年5回やらなければならず、高齢者には大変きつい労働である。毎年苗の栽培からやらなければならないが、デザイン学校の学生や小学生と地区外からも、いろいろな人たちに手伝ってもらい面積1万m2に10万本植えている。

 さて大道理地区の課題は、高齢化、空家が多い、荒れ地が増えているなど、どの里山も共通している。定住促進事業には一昨年度から取り組んでいる。当始は市から100万円の補助が出て、夢有民の家の改造にあてた。この家は移住希望者の体験居住用などに利用されている。

里の案内人の具体的な仕事としては、① 空家の掘り起こし、②移住希望者への対応、③お試し暮らし住宅の管理、④空き家所有者と移住希望者の引きあわせ ⑤空き家の管理
である。

現在までのところ実績としては、空き家のリストアップ30軒、さらに選定28軒、所有者と交渉16軒、所有者から賃貸または売買の承認を得たのは5軒であり、最後の契約は理解あるJA不動産の方にお任せしている。うち3軒は入居、2軒はアウトドア的利用になっている。カフェを開く準備されている人もいる。このほかに不動産屋のルートで移住されている人もいる。

 受けた相談は31件ありかなり遠くの方からの相談もある。夢有民の家の体験居住は7日以内15000円、8日から2週間まではさらに1日あたり2000円加算する。

議論:
C:大変困難な課題に取り組まれ、問題をクリアされて実践されていて感心した。
○宇部市も空き家条例が昨年できた。移住希望者は、いろいろな方がおられると思うが、
周南市の補助はあったのか。
→ 体験居住用の住宅に手を入れるのに使った。後は自立している。体験居住の料金や、地元の団体が利用する場合も料金をいただいている。コミュニティーの忘年会は1人300円、泊まりは千円などである。
○所有者との折衝は大変だと思うが。
→状況が変わって、所有者の気持ちが変わることもある。売買が最終段階で印判をもらうべきところが多くて賃貸になったケースもある。市営住宅から移ることを急がれた方はネコを十数匹飼ってられた。
→あんな人を入れてからと言われるのがいやだ。むずかしいところ。
○中村さんの立場は協力隊員としてどんな事をしているのですか?。
→N:大道理地区全体について、よりひろく対応している。体験居住者からの相談にのることもある。
→K:まだ半年たらずだが、よく動いてくれている。
○ほかに協力隊員いるのか。
→N:5人で人気は3年で、いまは大道理に1人、大津島に2人。両地区の状況は随分違う。大津島は高齢化率75%。兼業の可能性もない。いずれにしても隊員がいなくなっても、持続できるようなことを期待されている。
○定住促進の取組について、地元の人の理解はどうでしょうか?
→田舎ほど島国根性が強い。とくに高齢者にその傾向がある。むずかしい面はあるが、自分たちの立場はボランティアでやっているので、理解されていると思う。
○活性化には、交流人口を増やすやり方と定住人口を増やすやり方があるが、後者の取組をしておられるのがすごいと思う。それに重点を置かれた理由は?。
→K:市の構想に乗ったと言うところ。窓口を一本化して、われわれがクッション役を果たすという意義があると思う。
 イベントで交流人口を増やすという点でいうと、芝桜は一月足らずの間に7千人、ホタルは4千人、小さな村としては多い方だと思う。
→N:まず地域を知ってもらうことが大事。何度も来てもらうことが大事。きっかけになる意味もある。体験居住も移住者の理解にとって大事。草刈が大変というのも住んでみないと分からない。
○芝桜の準備作業にも沢山の協力者がいるが、どうして集めるのか
→日頃のつながりが大事。はじめは知り合いから、一回手伝ってもらうとリピーターになってくれるとか。「絆」という広報誌も出している。
→地区の半分くらいの家が出てきてくれている。活発な地区だと思う。
○芝桜の費用はどの程度か
→会長が市と相談して県から補助金を取ってくれたので、地元負担も3割くらいで済んだ。防草ネットが20万円程度?
○イベントで村の人に逆に外からの人に慣れていただく意味もあるのではないか。継続してやってられると、人の心も動き出してだんだん成果が出てくると思う。
→正直大変なボランティアだとは思う。徐々に成果が出てくるとうれしい。

○空き家の管理を商売をはじめる例も出てきているようだが、
→そういう商売があれば確かにいいが、われわれとの関係は簡単ではないかもしれない。○空き家の管理について近所から文句を言われることが多い。日頃、所有者に定期的に情報を送るとか、コンタクトをうまくとっていると、信頼して任せる気になるかもしれない。
○所有者も色々迷う。家の状態がよい間は、そのままにしておきたいが、家の状態が悪うなると何とかしたいと思う。
→N:間に立つボランティアがいると所有者もやりやすい。
→家財道具の片付け、仏壇などについても考えなければならない。仏壇が簡単に撤去できないというのが難しさの一つ。
○宇部市の地域集落支援員で3年目を迎える。質問として、宇部市も空き家がたくさんある。農家の場合家の裏にお墓がある。
→仏壇はお寺に永代供養をお願いする。お墓はひき墓できれいにする。お骨はお寺に預けるなど。
○所有者、移住者、行政、地元の調整大変だと思う。移住者に最低限要求されたいことは→自治会に加入してもらうこと、地域のイベントに参加してもらうなど
 行政はまださほど本気ではないような感じがある。地元との仲立ちに気を配っている。
○大道理地区の農林業の状況は
→N:通勤圏であるので、現役世代の方は全員勤めている。第二種兼業。働けるがために農業がおろそかになる傾向もある。トラクター買うより米を買った方が安い。
○中村さんの応募の動機は。
→N:京都の宇治市から、小さな子どもと3人できている。農業をやりたいが、まず臨時職員に応募して様子を知り、慣れようとした、
○アンケートによって、何をしたらいいかを調べられたようだが、具体的にどんなことをしているのか?
→N:休校になった小学校に支所機能を移転する活動や、休耕田を利用したサツマイモづくりなどをしている。
○休耕田は増えているのか? →徐々に増えている。
○どういう人に来てほしい、どういう将来イメージを描いているか。兼業でも農業をやってもらうとか。
→K:地域としては農地を守ることが一番ありがたいが、移住者の意図は様々で、贅沢は言えない。下から上まで十数キロある。上の人はいまも下に出てくるのに郷に出るという。地区でどこかに集約するということが必要ではないかと思う。山間部の棚田も維持するのはむずかしくなるが。
→N:農業ではやっていけない状況があるので、農業をやるという人はあまりない。
大道理地区に、十数自治会があるが3戸の自治会もある。

○行政の目的は過疎化防止だと思うが、行政は地域の自立に期待しているようだが。
→N:小学校が休校になるというのは、自立できていないという地域と判断されているのではないか。
C:自立と言うが、やはり町の人の支援負担が大事だと思う。里山の恩恵をみな受けているんだから、そういう意識をみんなが持つことが重要である。農業なくして里山はない。自立は無理になっている。そういう仕組みを作っていることが大事だ。
→82歳の方だが、年間ガソリン200L使っている。町の人に理解されていない。
→守れるキャパシティーは限られている。2反が歳をとると、1.5反しか、守れない。
○年配の人と若い人では経済的には随分違うが、その点の配慮は何かあるか。
→マイホーム2000万かかるが、改造で500万円で済む。これにやはり通勤の手間を考える。3地区が休校で、スクールバスで他の地区に通っている。
○自治会費はどんな程度?楠木地区では半年あたり2万円くらい。
→大道理鹿野地では年間1万円くらい。清掃は川、国道、市道の清掃年2回。
→宇部市のまちなかでは月300円である。あまり活発な活動はしていないが、活動にもよる。 道普請に出てこない場合は千円のペナルティ。
→うちは年2回合計3千円。
○楠木地区ではグリーンツーリズムがやられている。高齢化で維持が大変になっているので、市民が手入れを手伝う。10名程度。梅を安く入手できる。いい取組である。里山の存在は大事という認識を持たなければならない。山の手入れも防災のためにも大事。

10月26日(土)の環境サロンでは、話題になった萩の本梅園ともう1カ所水尻川農園を訪問して、話を伺う予定です。

当日動画のYoutube のアドレスは以下の通りです。
http://www.youtube.com/watch?v=I0UpqJyFOCw
http://www.youtube.com/watch?v=C_VpiOXWIdw

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