ピンポンおじいさん
2012年10月05日
温室には、各部屋の色々なところにいて、いつでも植物を説明してくれている「ピンポンおじいさん」がいます。
子ども達は、ピンポンおじいさんが大好きです。
温室の中で、子ども達に出会うと、よく「本物のピンポンおじいさん何処にいるの?」と聞かれます。
「熱帯植物室の中だよ」とだけ教えます。
子ども達は、喜んで「ピンポンおじいさん」を探しに行きます。
これもゲームなのですね。
何とか見つけた時の子ども達の喜んだ顔がとってもいいですね。
見つけられなかった子はもう一度私のところに来て、「ピンポンおじいさんがおらんかった」と助けを求めます。
その時は、私が連れていきます。
「ピンポンおじいさん」は、「ピンポンノキ」のことです。
4~10cmの卵型の果実がなります。私自身は、食べたことは無いのですが、クリに似た風味があるが、甘みはないとのことです。あまり美味しそうではないですね。
「ピンポンノキ」は、学名「Sterculia nobilis」の和名。
和名は、中国名の「ピンポー」に由来します。「卓球(ピンポン)」とは、関係ないですね。
学名の「Sterculia」は、ローマ神話のトイレの神様。これは、「臭いうんこ」のことを言っているようです。
受粉の為に花から悪臭を放ってハエを引き寄せる為にこのような名前が付いたのでしょうね。
こんな名前を付けられても、本人は何も抗議出来ないのですね。
今日も、「ピンポンおじいさん」が皆さんを御案内しています。 (D)
「ピンポンおじいさん」。ニコニコ笑顔のおじいさんが色々なところで植物を解説しています。
「ピンポンノキ」。枝が伸びて少し見えにくくなりました。
「猪八戒」。ある日、子ども達が「おじさんブタがおる」と、教えてくれたものです。「猪八戒」と名付けました。熱帯植物室のトンネルを抜けたところにいます。大人が見向きもしないものでも、子どもの目には不思議な楽しいものに見えているのですね。