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インドネシア リアウ州 ブンカリス県のNGOセメスタから6名を迎えて行われた研修事業で感じたこと

2023年09月20日

宇部市と宇部環境国際協力協会が自治体国際化協会の補助を受けて、約10日間にわたり実施された「環境ヒーロー」育成に係る研修に参加し、色々感じるところがありました。

研修員は6名でした。男4名、女2名のうち男性は全員驚いたことにブンカリス県の職員でした。

プログラムは講義から見学、さらにはボランティアによる観光地案内等々、非常に充実したもので、彼らも非常に満足して帰ってくれたものと思います。

このNGOは実働メンバーは11名とさほど多くはありませんが、みんな若い人達ばかりであり、顧問にはこれまでJICA草の根技術協力事業に参加された2名の幹部職員が就任して色々相談に乗っているようです。

自治体の職員がNPOの会員として活躍するケースは日本では珍しいですが、彼らの言によると、公務員の立場では自由に活動できない部分があり、NGOを立ち上げたということです。

インドネシアはJICA青年リーダー研修でこれまで「宇部方式」を学びに多くの研修員が来ています。

昨年度は12月にコロナ禍のためにオンライン研修になりましたが、珍しくパプア州のスピオリ県から多くの職員が参加されました。

その代表はジャック観光局長で、Trash Hero Biak の代表も務め、毎週海岸に打ち寄せられたプラスチックごみの回収活動を自ら先頭に立って実践され、その行動力に感銘を受けています。

Trash Hero World の本部はスイスにあるようですが、東南アジアを中心に現在119支部があり、そのうちインドネシアが50、タイ24、ヨ-ロッパ諸国19、マレーシア12などとなっており、さすが海洋国家インドネシアは飛びぬけています。

さて、CAF(Charities Aid Foundation)によるWorld Giving Index なるものが調査されていますが、2009年から2021年にかけての調査結果が報告されています。https://www.cafonline.org/docs/default-source/about-us-research/caf_world_giving_index_2022_210922-final.pdf


コロナ禍で、寛容度というかやさしさ度はむしろ向上しているのも驚きです。

2020年の調査結果については、以下に日本語の解説記事があるので参照ください。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/8800bb7edd5ec9a531b07e426e4a2ad86b7e9c37
その中で、「この1ヶ月の間に、助けを必要としている見知らぬ人を助けたか」、「この1ヶ月の間に寄付をしたか」、「この1ヶ月の間にボランティアをしたか」という3つの項目について、世界の国々で行われた12万件程度のインタビューをベースに国別の寛容度を採点しているそうです。

ベスト10の国には、何とインドネシアがトップになっています。寄付の割合が特に高いですね。

ケニアやザンビアが上位に入っているのも驚きですし、まだロシアの進行を受ける前のウクライナが10位になっています。

一方、ワースト10ですが、何と日本が118位と非常に低い水準でびっくりです。寄付は7%、ボランティア参加は13%と特に低いですね。

コロナ禍や国民負担の増大、ウクライナ戦争のあおりによる物価高もあり、世の中だんだんせちがらくなっていることを実感している者として、考えさせられます。

セメスタの研修員には短期間では十分把握できなかったと思いますが、同時に、我々自身の価値観を見直し、彼らから学ぶことも重要であると思います。

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