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柳 哲雄 著「地球素描」続編 を読んで厦門周辺のオンライン旅をしました。

2022年08月01日

長く瀬戸内海研究会議の理事長ををつとめられた柳哲雄さんが7月2日に脳溢血で急逝された。柳さんは研究のかたわら多くの本も執筆され、いただいていた、続「地球素描」を読んでみて、豊富な海外体験、幅広い仕事ぶりなど、改めて感心させられました。

その中で、表紙の写真にも使われている、中国厦門市の記述が興味を惹いたので、久しぶりにじっくり時間をかけて、オンラインの旅をしました。厦門市は人口728万人の大都市ですが、いま注目されている台湾海峡に面した厦門島にあります。

右上の写真は、鼓浪嶼(コンスン島)の高台から厦門市を見た写真で、厦門島から橋は架けず、近代的な大都市とは対照的に、歴史的な町並みが保たれて、世界遺産として観光客に人気があります。https://www.travel.co.jp/guide/article/42271/

先ほどの写真は矢印で示すように、北の方角に向けて撮られたものと思われます。

もうひとつ、厦門島の東側に二つの島がありますが、台湾が実効支配している金門島であり、Street Viewの網の目が見られます。中国ではGoogle Mapが適用されていないので、Street Viewも見られず、残念ながらオンライン旅を楽しめません。

観光案内のサイトなどから、多くの写真を見ることができるが、どの場所で撮られたものかを特定することはむずかしいです。

Google Earth の拡大してみると、高い建物の位置なども分かり、場所の特定や撮影の方角の推定がいくらかしやすくなります。

左上の写真は丘の上に建てられた鄭成功の像である。彼は1624年平戸生まれで、母は日本人。17C明が清に滅ぼされるときに、「抗清復明」の旗印を揚げ不利な戦いを続ける中で、台湾に進攻し占拠中のオランダ人を追放し、統治したが、39歳で病死しました。
https://www.hirado-net.com/teiseikou/about.php

下左2枚の写真のような、異国情緒ある建物がそのまま残されています。

アヘン戦争後、厦門の港が開港された際、諸外国が共同で行政権を持つ共同租界が置かれ、日本をはじめとしたアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ等の旧領事館が残されているということです。https://www.travel.co.jp/guide/article/42271/

右の空中写真と Google Mapはそれぞれの写真の位置関係を確認するためのものです。

左上の写真は港仔后海浜浴場の東詰から、右上のような日光岩などの眺望点へ上って行く道のようです。

下の2枚の写真からは、下左右の写真とも、車が通れず、人力車で旅行者の荷物が運ばれていることがわかります。この島全体で、バイクを含む自動車が使用禁止になっているためですね。

仕事で海外出張も比較的多く経験したが、その都度記録をきちんと残しておかないと、無になってしまいます。おおむね出張時は受け入れ側のペースで、案内されるのが一般で、慌ただしく、印象に残りにくいものです。その意味では、このようなオンライン旅も捨てたものではなく、色んな所へ自由に飛び回れるので、あたかも実際に旅したような、あるいはそれ以上の体験ができます。 

柳 哲雄さん、まだまだ活躍できた、たいへん惜しい人をなくしました。心よりご冥福を祈ります。
(次につづく 文責:浮田)

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