(続き)意見交換・奈良や金沢からリモート感謝/住まいの片付けとリサイクルショップ
2021年12月13日
府中市の空き家片付けとリサイクルショップ「よって屋」を営む、重田益美さんの講演に続いて、質疑意見交換を行いました。コメンテーターは前回の環境サロンで講演いただいた、生前整理アドバイザーの槌谷直美さん。
まずは、村上より、現地でみてきたお店の様子を動画と写真で紹介です。
京王線の武蔵台駅から5分ほど、UR車返(くるまがえし)団地は1,800戸余りの分譲・賃貸住宅が立地しています。その商店街、郵便局もある一角のよって屋さん、様々なお客が立ち寄り、懐かしい家具や食器、飾り物、お得な品物があふれています。
https://yotteya.jimdofree.com/
質疑や意見交換を紹介します。
Q: コロナ禍で片付けやショップはどんな影響、ご苦労がありましたか?(村上)
A: 2020年4月から3週間、店は自粛したが、片付けは変わらず依頼があった。再開したとき、在宅勤務の方、男性も散歩ついでに店に寄ってくれたり、家の片付けが進み、不用品の寄付も増える効用あり。マスクや距離、手指消毒などは気を付けている。
Q: 家の大きさにもよるでしょうが、一軒あたり、片付け費用はおよそどのくらいですか?(星出)
A: 物の量によるが、一部屋8万円くらい、二間で15万~16万円くらい。大きな家は台所含めて、5部屋で40万円くらいかかる。家財が少ないと安い。布団は産廃でも高くつく。
コメント: 環境団体として見習いたい素晴らしい取り組みと思う。終活ごみをただゴミとして処理するのでなく、再利用を工夫し、働く人にきちんと報酬を払うなど、事業として成立させている。SDGsにも作る責任、使う責任とあり、大切な活動です(津島)。
Q:自分も関西の小さな生協(コープ自然派)で活動しているのでお訊ねしたい。生活クラブ生協が立ち上げの母体とのことですが、現在も連携していますか?(奈良・北田)
A:事業体としては独立しているが、立ち上げの際は、いろいろ支援があった。現在も、組合員にチラシを入れる、機関紙に記事を入れるなど、広報に協力あり。信頼できると感じて寄付品の提供や片付け依頼につながることもあり。
Q: 障害者就労支援事業所のB型などでなく、一般社団法人で立ち上げた理由は?(槌谷)
A: 障がい者だけを対象に考えたのではなく、働くことに困難を抱える人広く対象としたので、またNPO法人は縛りがきついわりに利潤が出れば税金がかかることから、取得しやすい一社とした。
Q: 今の売り上げで給与を払って、経営が大変と思いますが、府中市の補助金などを受けていますか?障害ある方に目標の給与ベースはどのくらいですか?(槌谷)
A: 補助金は受けていない。ひきこもりに近く、一般就労したことのない男性で、12~13万円が目標。生活保護の方には最低保証があり、給与が1万5千円を超えると扶助費から引かれる矛盾もあるが、社会とつながる働き方で自信につながり、働きたいという声がある。
C: 引きこもりの方も障害ある方と共に働くのは励みになって、就労継続支援のA型やB型と違う、良い取り組みと思う、参考にしたい。(槌谷)
Q: この講演に興味をもったのは、実家が鳥取県米子市にあって数年空き家状態、コロナで関東にいる弟も自分も米子に行けない状態で、この家が売れるのか、対応策を知りたいためです。(金沢・三国)
A: 空き家は個人の財産なので、多摩地域の自治体も対策手探りです。なかでは、国分寺市が売り手と買い手のマッチングに積極的。先月、空き家セミナーを地域で開催し、切実な相談もあり、金融機関他との連携が大切と感じた。
A: 空き家は使わないといたむので、3年を目途に貸すなり売るなり、行動に移すのがよい。
A: 空き家バンクを多くの自治体で開設し、米子もある筈。全国ネットもあるので、そこに載せてもらうとよい。
高齢者の居住支援を行う法人として、立川市の居住支援相談室「こたつ」との連携で、よって屋に空き家片付けの依頼が行われています。
人口16万人規模の都市比較で、宇部市の転入率は2.6%とやや低いです。
宇部市内には大学、高専も立地し、若い世代も転入しているので、リサイクル需要も潜在的にありそうですし、若い世代の意見や要望を、空き家活用やリサイクルに取り込むチャンスを生かしたいと感じます。
高齢者の住まい片付けを早めに支援して、不用品のリユースに回す、住み替え支援、空いた家を活き家(生き家)に、リノベで若い世代が移り住む、起業やコミュニティの共用空間利用へ、地域の活力、元気につなげるサイクル(循環)につなげたいものです。
年明けの2月、特別サロン2では、住まいのリノベーション設計にかかわる山口大学OBの一級建築士・木村大吾さん(金剛住機(株))の話題提供を予定しています。追ってうべっくるポータルサイト・エコ通信他で広報します。対面・オンライン併用しますので、積極的な参加をお願いします。
(文責:村上ひとみ)
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