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第28回令和3年度瀬戸内海研究フォーラムin福岡がオンデマンドの開催になりました。
2021年10月25日
第28回令和3年度瀬戸内海研究フォーラムin福岡がコロナ禍の緊急事態宣言のため、オンデマンドの開催になりました。
瀬戸内海研究会議主催の表記研究フォーラムが昨年の予定が1年延期になり、今年度はまたやむなくオンデマンドの開催となりました。
動画等、期限付きの公開で、最終日にあわてて、全体を見させていただきました。
それぞれ空いている時間に併せて、参加できるので、じっくり集中できる良さもあります。
しかし運営委員長の清野聡子先生はじめ、関係者、事務局の方々のご努力によって大変内容のあるフォーラムになっていました。
内容を忠実に紹介することは色々な意味で困難ですので、こちらで一応消化して、印象に残ったポイントを3つに分けて紹介いたします。
まず基調講演として、環境省の担当部局から令和3年6月改正施行された瀬戸内海環境保全特別措置法の主な改正点の説明がありました。
1つ目は近年、栄養塩の不足によって漁獲に影響があるのではないかと言われてきていることを反映して、もちろん十分な検討や調整が必要ですが、地域によって積極的に栄養塩類の管理を行える可能性が示されたことです。
2つ目は水際線付近の漁場等が再生・創出された区域等も自然海浜保全地区として指定可能とされたことです。
3つ目はプラスチック等の漂着ごみの発生抑制について国・地方公共団体で強化すべきこと
4つ目は基本理念の中に、気候変動による水温上昇等を踏まえることが追加されたことです。
次に、近畿大学の日高先生による漁業・漁村の6次産業化の取り組みのお話では、6次産業化の定義や意義について説明され、頭を整理することができました。
これまでの流通システムでは不十分になりがちな点について、消費者にとっても生産者と直接つながることによって右上に示されたような利点を受けることができます。
これらの動きの現状は水産加工、水産物直売、漁家レストラン、漁家民宿それぞれについて、周防灘西部における事業体数と売上高が示されました。全国の割合では売上高については、それぞれ42%、22%、5%、3%で水産加工の割合が高いです。
いくつかの成功例として、うみテラス豊前の例が紹介され、平均年齢49歳の漁協青壮年部の動きからスタートして初年度から利用者数4万人、売上1億5千万円であった由。
地域おこし隊員が定住し、PR活動に貢献しているとのことです。
https://blog.goo.ne.jp/duke1955/e/d96dd39ff470be54a2ce2316596f8b40
https://www.zengyoren.or.jp/ninaite/kouryu/download.php?docid=1149
水産物のブランド化の代表的な事例として、二つ上げられました。
一つは関門海峡たこで、500g以上の海峡の潮流にもまれたマダコとその加工品が紹介されました。
5つの関係漁協がサイズや資源管理をしています。タコツボ結構大きいですね。
https://www.jimoto1ban.jp/rokuji/marine/marine_07.php
次に、一粒カキのブランド化ですが、カキ漁師せいご会が、以下のサイトで生産現場の状況を含めて、詳しい紹介をされています。
https://goto-shoyu.com/kaki/one-oyster
第2報にも紹介するように豊前海のカキ生産は、この20年でかなり増えていることはあまり知らなかったが、環境面からはカキ養殖のスペーサーが漂着ごみの常連であるので、その点を先のサイトで見てみましたが、おそらくここでは使われていないように思われます。ただ、大型の発泡スチロールの浮子は台風時などで一部漂着する可能性があるかもしれません。
広島のカキは伝統的にビニールパイプを使っていて、漂着するスペーサーはおそらく広島の方から流れてくるものと思われます。
https://kakifan.com/oyster#i-30
(その2)に続きます。
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