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2月より始まったNHK大河ドラマ 「青天を衝け」は順調なすべりだしのようです。

2021年02月23日

2月より始まったNHK大河ドラマ 「青天を衝け」は順調なすべりだしのようです。

2024年度途中から新しい1万円札の表の図柄になるという渋沢栄一(1840-1931)を中心に日本の近代化の課程がどのように描かれるのか楽しみといったところです。原作は脚本家の大森美香という人です。

渋沢栄一は、約500もの企業を育て、鉄道・電気・ガスなど約600の社会公共事業にも関わり、ノーベル平和賞の候補にも2度選ばれたそうです。https://tvtaiga.com/6430/

たまたま日曜日の夜、第1回と第2回を視ることができました。

渋沢家は武蔵の国(現在の埼玉県深谷市)血洗島の養蚕と藍玉で財を成した豪農で、父の厳しいしつけ、母のやさしい愛の中で、闊達な子ども時代をすごします。

それにしても栄一、従姉妹で後に妻となる千代を演じる子役、それから母親役、少し立ってからの妹役、みんな顔が似ていて驚きます。

右上の胸に手を当てているシーンは、母親が「人に喜んでもらえることがいちばん大切なこと」と教えているところです。しっかりした道徳教育が家庭で行われていたんですね。

渋沢栄一は「道徳と経済とは一致すべきものである」という言葉を残し、それを体現した偉大な実業家でした。https://www.pref.saitama.lg.jp/a0305/documents/597737.pdf

上の写真はたしか、お上が不当な要求をして、平身低頭させ、今年のお祭りをあきらめなければならなくなったことに腹を立て、お上にたてつこうとして、周りの大人達から止められているところでしょうか。

下の写真は、栄一ら子ども達が獅子舞をやって、祭りをしようとしているところ。
現代のお上の大人達のふがいなさと対照的な、栄一ら子ども達の純粋さに、思わずホロときたしたシーンでした。

コロナによる抑圧感の中、「幕末〜明治期の農民の芯の強さと明るさが好印象」と評されるように、明るい希望を与えてくれるようです。

ところで、このドラマのもう一人の重要な登場人物は第15代将軍の徳川慶喜です。
彼の父は「烈公」と言われた徳川斉昭です。幕末当時、尊皇攘夷の急先鋒であり、吉田松陰も教えを乞うた藤田東湖も登場します。

最近の政治の混乱ぶりを見ていると、一度150年以上前のこの時期まで、遡って、歴史の再評価をすべきではないかと感じます。

ちなみに、渋沢栄一のやんちゃ人生というネット記事もありました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/153b665d7c99ba6b4c79d08f56934db9bfcb311f

疲れた頭を休めるために、梅原猛先生が空海にゆかりの洛南中学校で12回の仏教の授業をされた記録の本を読むと、中ほど第6講目で「人生に宗教は必要か」について、生徒達に討論をさせる時間がとられています。

そのときの意見の多くは、「宗教はなくても、道徳があればいいのではないか」ということでした。確かに科学技術がめざましく発展して、宗教が信じられにくくなったのかも知れませんが、すくなくとも、傲慢にならず、謙虚な気持ちを忘れず、基本的な道徳心を幼少期に身につけることが大切だと思います。

難しい時代、前向きに考えたいところですが、色々思い悩む事の多いこの頃です。 (文責:浮田)

219頁は第11講目のはじめの部分ですが、明治維新後、仏教が教えられなくなり、それまで神仏混淆の文化の下で、道徳観がしっかりしていたけれども、教育勅語に基づく、「修身」が教えられるようになったとされています。

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