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二冊目は、草薙龍瞬著「これも修行のうち~実践!あらゆる悩みに「反応しない生活~」
2020年08月10日
さて二冊目は、草薙龍瞬著「これも修行のうち~実践!あらゆる悩みに「反応しない生活~」KADOKAWA
草薙氏はウィキペディアによると、1969年、奈良県生まれ。中学中退後、16歳で家出し上京。高校へは通わず、大検(高認)を経て東京大学法学部卒業。
37歳でインド仏教指導者・佐々井秀嶺の下で得度出家という異色の経歴の方です。
この本はブッダの知恵の現代的に実践する生き方を示したものであり、心に余裕のない生活をしている現代人には大いに役立つものと思われます。
以下とくに印象に残った部分について、紹介します。
サティとラベリングを両輪に「今しなければならないこと」に心を注ぐとありますが、サティとは元々気づきや観察を意味するようです。
ラベリングというのは、言葉によって意識を集中させること。列車運転士が、「停車位置オーライ」、発車時信号機を確認して「出発進行!」など指差喚呼するようなもの。
その他、怒りを感じているときは「怒りの感情がある」と確認したり、嫌な過去を思い出してしまうときは、「記憶を思い出している」と確認することで、無駄な反応をおさえることができる。
一方、快の感情については積極的に喜ぶようにした方がよいとのこと。
快の感情には4種類あり、①欲の満足、②心が浄化されたときの快、③は精神的な楽しみか?、④人の喜びを共感する快 であり、②はいくつかのプチ修行実践として説明されている。④はやや意外性があるが、そのような寛い心を持つことが、幸せにつながるのであろう。
先ほどのサティの意味を調べていて、行き当たったスマサナラ師の文の中に、
「ブッダは、慈悲喜捨と言う四種類の感情を育てることを勧めている。「慈」は友情、「悲」は他の苦しみを無くしたくなる気持ち、「喜」は他の幸福を喜ぶ嫉妬の反対の感情、「捨」はすべての生命に対して平等心を持つ。これらすべて見返りを期待しない。」とあり、喜には元々そういう意味があったのかとあらためて思った。
たまたま、この本の解説をAIの音声で説明するYoutubeがあり、この本の主旨は
情報化社会における過剰な刺激のなかで、また様々な人間関係のなかで、どのように心の状態を健全に保っていくのか、ブッダの教えを、実践しやすく説明したものであり、要は、「心の容量には限りがあるので、むだな反応をしない」 ためには、どうしたらいいかを示していると解説していた。
https://www.youtube.com/watch?v=ycMwEfdjWwM
おわりに、ここでは、「体験の大切さ」が説かれています。
またやる気にも色々な種類があって、ひとつのやる気に執着しすぎたり、理想が高すぎて挫折したり、出口が見えないときには自分のやる気を一旦手放すことも奨めています。
普段から、難題に行き詰まったら、「なんとかなる」、「方法はある」、「これも修行のうち」 といった言葉を覚えておくといいとも言われています。
(文責:MU)
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