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新型コロナウィルスに思うこと(その2))

2020年07月11日

東京都の新型コロナウィルス感染の7月に入ってからの増加が問題になっている。一方で、PCRの検査数が増えているので、第1波の時と今回の感染者数の増加を同じように比較できないのではないかという意見もあり、また、日本など東アジアにおける死亡数は少ないので、さほど怖れなくていいのではないかという声も聞かれる。

そこで、死亡数に焦点を当てて、情報を調べてみた。
まず、日経ビジネスの記事 https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00023/060300171/
より、2020年5月末時点での新型コロナウィルスによる死者数を国別に比較したグラフを引用する。

中国を始め、東アジアの国々では死亡者数が少ないことが分かる。
なお毎日新聞記事によると、2020年7月9日までの新型コロナウィルスによる日本の死者数はクルーズ船関係を除いて982人となっている。

おなじく、PCR検査数も他国に比較して少ないレベルである。

先日、うべっくるFBのコメントで藤井聡さんの図を紹介しているように。東京都におけるPCR検査数は4月には1日300件以下のレベルであったが、6月後半には1600件前後と5,6倍に増えている。

死亡数となると、例年に比較してどの程度死亡数が増えているのかを統計的に推定する超過死亡数が気になるところであり、その推定値と発表されているコロナによる死亡数を比較することを試みた。

4月の超過死亡数については①、②二つの推定値がある。①は政府に近い機関の発表値であり、5月初旬に発表された値が、5月中旬に変更されているとのことである。②は政府に批判的なグループによる発表値だが、平年値は過去4年間のデータから推定されている。負の値つまり例年よりも死亡数が少ない県もみられる超過死亡数①の値より、②ではかなり高い値が推定されている。

超過死亡数を推定するには先ず平年レベルを推定しなくてはならず、不確実性がある。また超過死亡数のすべてが新型コロナの流行によるものでもないことは当然であろう。

③、④は、新型コロナ感染による死亡数で、③が厚生労働省によるもの、④は毎日新聞が国、都道府県等に直接聞き取りを行って継続的にまとめているものであり、これも厚生労働省のデータより、毎日新聞の発表データの方が大きい。

このように、新型コロナ死亡数、超過死亡数とも政府関係発表の値は小さめで、あり、どちらを信じていいか分からないが、とりあえず、①/③、②/④あるいは①②の平均/④の組み合わせで、超過死亡数がすべて新型コロナによるものと仮定すると、ごく大雑把にみれば10倍程度の値なる。

仮に検査漏れでカウントされなかったコロナによる実際の死亡数が10倍に上ったとしても、一枚目に紹介した各国の比較で、なお日本の死亡者数は下位に位置する。

次の図は、最近の新聞記事より東京都の説明資料であるが、これまで見られなかった重症患者数のグラフが示されている。

また、5月以降、厚生労働省の新型コロナウィルス感染に係る発表資料には死亡数が掲載されていない。

最後に第1波が収まった後の5月中旬に収録された動画では、政府、厚生労働省、保健所・衛生研究所などの位置づけを含め、実際、新型コロナに感染を経験された人の経験段を含め、参考になるので、今後の対応に参考にして下さい。https://www.youtube.com/watch?time_continue=172&v=cgpRSz19_jU&feature=emb_logo


気になったのは、専門家の上さんの話の中で、ヨーロッパやアメリカ東海岸のウィルスと、東アジアやアメリカ西海岸のそれはタイプが違い、前者の方がより強力なものだということで、これまで、抵抗力の違いによるものと考えていたので意外な情報だった。
また、政府と官僚機構の関係も単純なものではないということも初めて認識しました。

本当に正しく怖れるというのは難しいですね。 専門外のため、まずいところがありましたら、医学部の方々など、ご遠慮なくコメントをお寄せいただければありがたいです。(文責:浮田)

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