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2月2日、山口県国際交流協会の30周年事業が山口市でありました。
2020年02月02日
山口県国際交流協会の30周年事業が山口市でありました。
2月1日午後、多文化共生フォーラム、記念式典、交流パーティーの三部構成でした。
まず、基調講演としてダイバーシティ研究所の田村太郎さんが「多文化共生で拓く地域の未来」と題してお話されました。
阪神・淡路大震災を原体験的な契機として、1995年10月には早くも多文化共生センターを設立されて以来、全国を股にかけて、幅広い活動をしておられます。
まず、多文化共生の定義として、「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、ともに生きていくこと」という総務省の「多文化共生推進プラン」2006の定義をひかれ、助ける、助けられるの関係ではなく、ともに受け入れ、ともに社会を変えていく、対等の関係であることを強調された。
印象に残ったのは、
人口減少と経済成長の点から「多文化共生」は必須の施策になってきていること、韓国はすでに10年以上前から多文化国家への転換を図っているとのことであった。関連して、この30年間で、日本の国際的な位置づけは大きく変化しており、もはや、進んだ技術を学ぶとか、高い賃金が得られるといった関心から、むしろ、日本の地方の自然や、文化に心の安らぎを得たいというように変わりつつあるということであった。
山口県においても在留外国人は増え続けていて、2019年では人口の1.2、3%を占めています。
2019年4月より、改正入管法が施行され、これまでの単に安い労働力を求めるやり方では、見向きされなくなる可能性がある。今後は「多文化共生」で活力ある地域づくりを進めていくことが求められるということである。
2018年の訪日外国人の年間旅行消費は4兆5千億円にも上るようであり、もちろんこのような観光収入も大きな魅力であるが、山口県の豊かな自然や文化をもっと世界に発信して、観光客や、地域づくりの担い手として活躍する人材にも期待しなくてはならないと感じました。
パネルディスカッションでは、これらの企画や対策を考える場合には、やはり当事者である、外国人も加わって考えるほうがよいこと、2時間くらいかかっても、近いという感覚をもつ外国人が多いということが話し合われた。
全体を通して、これからの国際協力は、貧しい途上国を余裕のある先進国が助けるという、図式ではなく、お互いに理解しあい、持続可能な世界実現のために学びあう
というスタンスで臨むべきではないかと考えさせられました。
記念式典終了後の、交流パーティーでは留学生の親子による優美なバリ舞踊があり、小学生の上手な踊りとしっかりしたスピーチにも感心ました。
中盤のアトラクションは西アフリカのジェンビの演奏でした。すごくエネルギッシュな演奏でした。やはり打楽器は迫力がありますね。
フィナーレは「うさぎおいし・・・」の「ふるさと」の合唱でした。日頃練習されているのか、とても上手でした。
だいたい、このような国際交流に携わられている方はお元気な方が多い印象ですが、お隣におられた活動家に聞いてみましたが、相手の外国人たちが元気だから、元気を出さないと付き合えないといった、ご返事でした。なるほどと思いました。
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