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宇部工業高校3年生を対象にした里山ビオトープ二俣瀬体験学習(第2報)

2018年11月07日

里山ビオトプ二俣瀬では、草地と湿地の管理が主体だが、自然林や、二次林についてもそれぞれ目的に応じた管理の方法がある。

ただ残念なことに、二俣瀬ふれあいセンターとビオトープを結ぶ山間の遊歩道は、最近一部山林の地主さんから立ち入り禁止にしたい意向が示されたとのことである。

午後の現場作業の主な部分は、須賀河内川で刈りとられて放置されたヨシを植えに上げ、一輪車で最上流部の空き地まで運搬して、燃やす作業である。

人数は十分であるが、結構、しんどい作業だった。

予定された主な作業終了後、水田の土水路に生徒を集めて、泥の中にいる生き物を集めて、コンクリートの水路とは違って、このような土水路は、色々な生き物の繁殖、生息場として重要であることを教えられた。

ありがたいことに平日にもかかわらず、宇部セントラルコンサルタントの方々3名も参加、協力していただいた。

ドジョウ、エビ、タイコウチ、トンボのヤゴ、カエルなど、小さい生き物が、いろいろ生息していることがわかった。

その後、湿地に移動し、里山ビオトープをつくる会会員の前田さんから、放っておくとオオカナダモだけになってしまうので、コウホネやアサザをどのように維持しているのかという説明があった。

年に数回、オオカナダモの除去など、エコアップ活動が行われているようである。

最後に、もう一つ下流側の湿地に繁茂している右上の丸い葉をした外来植物ウォーターマッシュルームについて、説明があった。この植物は水温変化にも強いので、手で一つずつ除去するしか制御の方法がないそうである。

ネットで見ると、メダカの水槽にいいので、ビオトープにも植えるといいというサイトもあり、水槽丸ごと捨てに来る人もいるとのことである。

このように、現場で、直に説明を受けると、本当の意味でよく理解が進む。

ビオトープ二俣瀬の維持には大変な労力が係っていて、宇部市は年間10万円の管理費を出しているが、とてもそれでまかなえるわけではない。

是非、貴重な体験教育の場として、継続的に活用できることを期待する一方で、この後の、ESDがらみの話の中でも、取り上げたが、やはり市民のボランティアに頼ってこれだけの環境を維持していくことはむずかしいのではないかと感じた。

社会全体として、世界に誇れる、里山を復活、持続的に維持する手だてはないのか、食糧自給、木材自給、環境保全の観点等々から考えなければならないと思う。

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