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研修会;新しい学びのしくみで、まちの未来を創りだそう ~倉敷市水島地区の協働取組~ が開催されました。
2017年11月26日
平成29年11月25日13:00~15:00に、環境省協働取組加速化事業の統括幹事会主催による「環境学習指導者のための研修会」が開催されました。
講師は(公)水島地域環境再生財団 事務局長 の 藤原 園子 様 で、講演題目 : 新しい学びのしくみで、まちの未来を創りだそう~倉敷市水島地区の協働取組~ でした。
講演は、みずしまの地域特性から始まり、コンビナートと住居地域が隣接状況を説明されたのち、みずしま地区における「環境学習を通じた人材育成・まちづくりを考える協議会」の発足の経緯・過程・到達点についてのお話がありました。1960~70年代の大気汚染公害の経緯から企業・行政・住民がバラバラで取り組みをしており、地域の将来像が描けていなかったことを踏まえて、環境省の協働取組事業(平成25~27年)の最初に協議会を作ったことが報告されました。
協働取組事業を通じて、 ①同じテーブルにつく場の設定 、②一緒に事業を行う 水島エコツアー ③未来ビジョンを話し合う、④ 未来ビジョンと理念の見える化、⑤持続可能な協働のしくみを確立、⑥ 対話の促進、⑦ キャッチコピー「世界一の環境学習のまち みずしま 」、⑧若者が学ぶ水島地域の確立などの活動を推進してこられました。
また、協働取組の進め方のポイントとして、①ステークホルダーとの関わり方、②“ここ”ならのれる ← 〇若い人の学びを支えよう 〇水島の未来を拓こう、 ③3WGを作り活動: 環境学習推進WG、企業市民WG、地域交流WGの活動内容を話されました。
一方、3年間の協働取組で残されていた課題については、コンビナート企業と地域をつなげる具体的取り組みが弱かったことを反省して、地球環境基金の助成金を申請し、事業を継続していること、企業と地域が共に学ぶ場づくりとCSRを推進して、企業・行政・住民・団体 一堂に会するシンポジウムの開催などに展開していることが話されました。
また、ステークホルダーを結んで活動を継続する上で工夫している点については、①定期発行「みずしまスタイル」で情報共有 ②「おもしろそう」の目線 ③互いにメリットがあるようにするなどの取り組みは報告されました。
講演の後、約10分間のグループ討論を行い、それぞれのグループからの意見を述べることにより、質疑応答、総合的な意見交換を行いました。以下はその要約です。
・ 水島地区は1960~70年代の大気汚染公害の経験を経て、基金があり(公)水島地域環境再生財団(みずしま財団)があった。協議会の事務・コーディネートはみずしま財団が受け持ち、事業費は外部資金を活用してきた。財団の仕事としてやっていく部分と、ボランティアでやっていく部分の兼ね合いを、話し合って決めていくことが必要だと感じている。若い人を巻き込んでいくことは、事務局のマンパワー・柔軟性の向上につながる。
・ 宇部の協働取組においては、環境団体の受け皿としての協議会は、2年目の事業終了を控えて、現在検討中である。みずしまは最初に協議会を作ったのは意味が大きい。
・ 水島地区では、みずしま財団との絡みは別として(施設利用の相互メリットなど)、協議会には財政的な援助はない。
・ ステークホルダーの巻き込みをみずしまは上手に行っているとの印象を受けたが、協議会発足に当たっては公平なメリットをどう築きあげて行くのか、難しい問題がある。⇒ 互いのメリットがあることは重要だ。但し、財政的も含めてまったく同等と言うのは難しい。同じ成果の共有、そのための情報共有が大事だ。
・ 「距離は近いが意識は遠い」という言葉が印象に残った。持続性のためには企業も考えなければいけない時代だ。エネルギーの地産地消も大事だ。⇒企業人も市民との視点が大事だ。みずしまのエコクルーズにおいては企業に勤めている人の家族が参加して、新しい切り口が見え始めている。
・ 宇部でも子ども達から若者までを対象としているが、どちらかと言うと子ども達のウェイトが大きい。みずしまではどこをターゲットとしているのか。 ⇒ 大学生・留学生のウェイトが大きいが、対象によって細かく対応するメンバーを変えている。
・ SDGsとどう向き合っているのか。 ⇒ 17のゴールを現在の取り組みで整理してみて、地域への落とし込みを今後検討していく段階である。
以上のように活発な討論と意見交換があり、今後の宇部地区におけるESDの持続的な継続について、見通しを得る上で貴重な研修会であったと考えています。(HU)
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