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第7回 環境サロン 「竜王山の自然と保全活動」 第3報です。
2016年10月07日
古地図によると、昔の海岸線はずいぶん陸側にあり、宇部側でも小野田側でも広い埋立が行われて、昔の海岸の名残として岩鼻や、高泊などの地名に残されています。
上側の俯瞰図が、どのあたりから描かれた絵図か定かではないですが、厚南の竹ノ子島が小島として描かれています。竜王山が古くから航路の目印であったことがよくわかります。
竜王山の南側斜面はなだらかだけれども、北側斜面は急で、船木から刈屋まで3里23町の街道が通っていて、歴史的にもいろいろな史跡があるとのことでした。
頂上付近の東側にある亀の墓に案内されました。
ウミガメが漁師の夢に出てきて、「一度お酒が飲みたい、死んだら海の見えるところに埋めてほしい」 という夢だったが、実際に、海岸の亀が現れて、その通りにしてあげた、という伝説があるそうです。
このような自然保護と歴史文化両方を組み合わせた案内プログラムはいいですね。
午後、食事を済ませたあと、案内されたのは、大浜神社の社殿跡の裏側にあるハマセンダンの巨木です。認識されたのはかなり最近のことであり、平成25年に市の文化財(天然記念物)に指定されました。
地上から1.3mのところの胴回り5.2m、樹高15mの堂々とした巨木でした。
枝の所々にこぶがあり、その先の枝が一部枯れているようで、指定の際にも心配されたと言うことでした。
次に案内されたのは、本山岬です。
公園の駐車場のそばに蛇神様をまつった祠がありました。このあたりはマムシが多かったそうです。
もともと、このあたりを赤崎と言っていたようで、竜王山の地質も緑色片岩で、風化すると赤土になるそうです。どうも赤土の多いところは鉄分が多く、マムシが多い傾向があるように思います。
そういえば、嶋田さんのミネラル豊富な畑でとれるサツマイモの一種、黄金千貫から作られる焼酎は、「竜王山」という銘柄で売られ、非常においしいとか。つい参加者の多くが、おみやげに買っていました。
周防灘は平均水深22mで遠浅であり、西部石油のタンカーも沖合11.4kmのシーバースから、海底に設置されたφ1.2mのパイプラインで原油が精油所まで送られると言うことです。
通り抜けできる奇岩の風景もなかなかみごたえのあるものです。
驚いたのは、かなり広い海岸が二つありますが、そのどちらもほとんどごみが落ちていなかったことにはおどろきました。わずかカキ養殖のスペーサーが1本とカップ麺の容器が半分ほどを目にしただけでした。床波黒崎海岸と比べると大きな差があります。
瀬戸内海で岬はいくらあると思いますかという、嶋田さんの問いに、結構多い数を想像していましたが、26と意外に少ない正解でした。地名に○○岬とついている処の数という意味だったのですね。
それより小さいところは、○○崎、もっと小さいtころは○○鼻というそうです。
右上と左下の写真は、たまたま見つけた、須恵器のイイダコの蛸壺だそうです。
中に入れた黒い物は石炭のようです。床波海岸では小さい黒い粒になったものはよく見ますが、ここはこの程度の大きな固まりが多くあります。このあたりも、かつて本山炭坑があり、海底から石炭を掘っていたそうです。
先ほどの大浜神社も大浜炭坑があり、やはり海底炭田で、落盤事故で十何人からの犠牲者の慰霊碑も途中に設けられていました。美祢のあたりから3度の角度で傾斜した炭層がつづいているとのことです。
あとの2枚は、くぐり岩の写真です。なかなかユニークな形をしていて結構大きな岩です。
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