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五木寛之「百寺巡礼」北陸編より印象に残ったこと

2016年09月06日

このシリーズなかなか面白く読ませていただいています。

今回北陸編ですが、この地方は昔、主にリマン海流と対馬海流で日本海を越えて、大陸の文化が伝わった玄関口で、渤海地方から朝鮮半島の東岸からの人の出入りも多かったようです。

それにしても、日本各地に優れた文化がそれぞれ残されているんだと感心します。



九州山口も玄関口の一つですが、こちらは朝鮮半島西岸などから、対馬などを経由して交流があったのではないかと思われます。

今でも、環日本海とか、環黄海などで、地方公共団体を含めた国際交流が盛んにおこなわれています。

北陸は浄土真宗の盛んなところで、吉崎御坊や阿岸本誓寺なども紹介され、錬世のことにもよく触れている。

小松市の那谷寺のところでは、生きている間に、多くの人の死に出会う。
あの世に行った者もまた帰ってくるという往還を信じることで、明るい希望がもてる
といったこと五木さんは書かれています

福井県小浜市の明通寺は、平安時代の初めに、日本列島の先住民を攻め滅ぼしてきた坂上田村麻呂の建立と言われていますが、五木さんは、桓武天皇に嫁した自分の娘の安産を祈り、多くの先住民をあやめてきた自分を反省して、この寺を建てたのだろうと推定しています。

永平寺は道元の曹洞宗の大本山として知られています。

生活の全てが覚りのための修業であるという精神が貫かれているということですが、水を大切に使うこと、食事をいただく前のお唱えなど、現代のわれわれが忘れている大切なことを気づかせてくれます。

興味があれば、インターネットでお寺や仏像の写真や、他の人の訪問記事を見たりできるので、行ったような気分になれます。便利な時代になりました。

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