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12月19日(土)平成27年度志立市民大学環境学部の最終講義がありました。

2015年12月22日

まず久保田宇部市長が、「環境・エネルギー分野から見る宇部市まち・ひと・しごと創生総合戦略」について話され、地方創生の流れに向けた熱い思いを語られました。とくにエネルギーの地産地消に行政と企業、市民等が連携して宇部新電力会社を設立して、太陽光やバイオガス発電、小水力発電など再生可能エネルギーによる電力を地産し地消する仕組み作りに取り組む姿勢を強調されました。

その後、4人ずつ4グループに別れて、こちらから用意した4つのテーマについてワールドカフェ方式で議論してもらうワークショップが行われました。
①省エネ・低炭素のまちづくり~宇部市の将来像を考えよう~
②ごみ処理とリサイクル~大量廃棄のシステムを見直そう~
③ときわ公園を活かすには~環境学習・観光資源として~
⑤北部地域と私たちのつながり~里山環境・水源地をまもろう~
各テーブルの司会者1人以外のみなさんは、第2ラウンド、第3ラウンドは他の手ぶるに移動し、4つのテーマのうち3つまで議論ができる仕組みとしました。

第4ラウンドはまた元のテーブルに帰り、各斑からそれぞれ、始めに割り当てられたテーマについて議論の結果を発表されました。結果的に各テーマとも大変多様性に富んだ活発な意見が出され、良かったと思います。

①省エネ・低炭素のまちづくり

○再生可能エネルギー
水素自動車・電気自動車の普及
太陽光発電を取り入れる
再生可能エネルギーの利用(バイオガスなど)
地熱の利用と研究
水力発電を主とする
深夜電力の利用

○交通手段などについて
自動車の利用を減らす
車の排ガスを減らす
省エネ車の助成・税優遇措置を考える
公共交通機関の利用 バス停・駅の近くに駐車場・駐輪場が必要
地産地消を心がける 配送トラックを減らす
移動手段として自転車の利用を増やす
公共交通機関を使う
宇部は鉄道を軽視し、道路をつくり車社会にした

○市や地域が考えるべきこと
市営バスに省エネ車の導入
バスの小型化
発展途上国の火力発電のエコ化支援
工場コンビナートの防災安全対策
まちのなかの施設を利用し、家庭での消費を減らす
まちなか避暑地・暖々地で省エネ
街灯について、全体で考える校区の取り組みが必要

○家庭でできること
買い物に出る回数を減らす。まとめ買い
活動時間日の出から日の入りまで
水の無駄使いをしない
光熱費・エネルギー消費について、家庭で話し合う
外食を減らす
CO2を吸収する植物を植える。
野焼きを減らす

②ごみ処理・リサイクル

○社会の仕組みとして
大量廃棄のシステムはまず第一にリデュースから。生産者から考える。
ごみ減量の取り組みや再利用方法のあり方を考える
製造者にもインセンティブで工夫させる
低価格の物品が大量にあり、ごみの元になっている。
分別が分かりにくいものがある。事業者も一般家庭も一緒に考えていく。
分別でわかりにくいものがある。化粧品の容器など、金属プラガラスが混ざっている。
なまものの大量廃棄 賞味期限の検討を
ごみの分別をする人としない人にそれぞれ分別のインセンティブを工夫する
たとえばレジ袋の有料化のような
粗大ごみ分別で出る資源物をバザーに出す。
(つづく)

(ごみのリサイクル つづき)
○行政の説明について
リサイクルのコストをオープンにして明示する
リサイクルのメリットをオープンにする
リサイクルセンターで分別をする人がいますが、費用対効果があるのかどうかオープンにしてほしい。
本当にリサイクルが必要か再検討が必要
荒ごみ出しの効果を数字で公表する
月1回の荒ごみの日の分別に苦労しているが、本当に効果があるのか。
家電製品を購入するときリサイクル料金をとられていますが、適切かどうか
資金をかけてリサイクルしている企業を見学したが、再利用の説明が不足
自治会が収集したものを業者が収集しているが、どれだけ効果が会ったのか公表がない。
利用可能な物を宇部市でわれわれに取り次ぐ

○市民の意識啓発など
市民レベルの意識向上から始める。
ごみの分別をきちんとしていく
ごみの分別について地域で正しい出し方を指導する。
ごみ原料のための地域での講習会の開催
水切りをきちんとする 
宇部市のごみ袋をつくると良い
大量のごみの不法投棄 山間部 人間のモラルの問題
コンビニ、自販機近くでの投棄が多いのは 環境の意識が低い
ごみは身近な問題だが、他人事のように投棄が多いのはなぜ。
百科事典なども捨てられることも多くもったいない。何かいい再利用の方法はないか
ごみ処理のしかたを強制的に指導するようにする。

③ときわ公園をどう活かす

○公園への交通など
ときわ駅から公園の足をつくる
駅が多い宇部線をいかす
宿と温泉を公園内につくる
山口宇部空港と公園の交通の検討
シャトルバス
ときわ公園のイベントバスを地域から乗車可能な様にすることを考える
宇部市の産業ツァーにときわ公園を含めて、エコ設備のモデルを紹介する
市内から無料バスを出して漏示やこども達を増やす

○公園の収益性など
一番大事なのは収益を上げること
無料ではなく有料にする。駐車料も安い。
利益が出ているのか市民に知らせ、アイデアを募って欲しい
市外にいると、ときわ公園の中味の実像が不足している
環境、観光、健康の3Kを取り入れる
観光資源を探してPRする
白鳥の復活ができたらいい
ときわ公園と言えば白鳥のイメージがあるのでまた白鳥を入れる
自然が多く市街地近くでは珍しいので、癒し効果などをPRしていくことが必要。
市外、県外に発信して欲しい。カッタ君のように
ときわ動物園の入園料を平日割引きにする
(つづく)

(ときわ公園を生かす つづき)
○公園の魅力度を上げる
宇部の温泉を掘る
親子で花や野菜を学びながら育てる体験(指導者とスペースが必要)
花壇を企業をスポンサーにつけてきれいにし、収益を上げる
サルを増やす
特殊な動物を飼育する(トカゲ、ヘビ、モグラ)
四季のイベントを開催する
将来の省エネに向けての取り組み方が具体的に分かるようにする
ときわ公園の水を飲める水にする大会を開く 大学や企業が参加
歴史的な旧家を移築する
彫刻の説明をする学芸員を常駐する。
ときわ公園で取り組まれているエコハのについてわかりやすく説明するパネルを設置。
宇部市自体の活性化 たくさんの人が来てくれる
ときわ公園とともに宇部市の活性化も推進すべき

④北部地域と私たちのつながり

○開発の適正化
適正な開発の実施、開発許可は適正にする。
調査は行政と学者が一体で行う。
鬼怒川災害と太陽光発電施設設置の関係
自然の仕組みと利便性のバランス
自然破壊を止める
傾斜地に家を建てるのはよくない
産学官民一体で進める
産廃業者がねらっているので、県市が強く規制してトップさせてください
山地ゆえに荒廃場所にならないよう
もっと魅力のある里山にする研究をしてください。
水は天からのもらいものといわず、無駄使いはやめる

○アクトビレッジおのの魅力度を上げる
里山民宿、農業体験、体験学習など
自給自足を体験できる施設と指導者
学校教育のプログラムに入れる 修学旅行とか
ワカサギの釣り場整備
小野湖メインの観光コース 北部地域を観光コースに入れる
アクトビレッジもときわ公園と同様に花壇などの手入れをする
アクトビレッジ小野の管理者のレベルを上げる
アクトビレッジおので農村の歴史をもすこし詳しく
観光施設をつくる。
市民を文化に触れさせる
アクトビレッジを見学する限り水質汚濁は防止されているようだ
小野湖の清掃にもっと多くの人が参加する
ダムの清掃には市民がより積極的に参加するべき
環境に注意してごみ処理する

○その他PRなど
知る、知らせる、北部地域を知ることから始める 
パワースポットの設置
厚東川を利用して揚水式発電所をつくる
生産者と消費者を繋ぐイベント開催
イベント用シャトルバス
校区の各種団体の研修をする(助成を必ずする)
下水処理の整備.
北部地域と宇部を鉄道で結ぶ

最後の講評では、それぞれテーブルの議論で参考になる意見が出されていますが、自分の意見として以下のような私見を述べました。
①については、
・エネルギーの地産地消は、食物の地産地消と同じく今後の非常に重要な課題であること
・自動車に頼りすぎる交通体系を見直す必要があり、宇部では自転車がもっと使われるようなまちづくりがもとめられること
・石炭火力のCO2対策で、熱帯泥炭地森林の火災の軽減対策を考えることが有効であり、これからの持続可能な世界に向けては、視野をできるだけ広く持つことが必要であること
などを指摘した。
②については
・ごみ問題は世界共通の課題で、現在の経済システムそのものを見直すべきであること
・テーブルの意見の中では、sれぞれのリサイクルがどれだけ有効なのかについての納得できる説明が欲しいというものが多かったが、最近はそういうLCA的な研究が確かに少なくなっているのではないかということ
・宇部市では、食品ごみからバイオガスを回収して発電する大木町方式を考えているようだが、し尿の利用とともに、全国のモデルの一つになるよう検討を進めてもらいたいこと、などを指摘した。
③については、
・ときわ公園も、野外彫刻ビエンナーレや次世代エネルギーパーク、熱帯植物園、ときわ動物園、水質浄化施設などなど魅力度が上がってきているので、やり方次第では観光資源、環境資源として十分期待できること
・市外、県外はもとより、国外からの来客も考えるべきであること
等を指摘した。
④については
・アクトビレッジおのにレストラン・温泉・お土産・宿泊施設などの強化をはかり活性化すること
・水源基金にも関連して行われている、小学校の環境学習の充実を図ること
・日本の里山は人間と自然の共生のモデルとして世界的に評価されており、是非維持して行かなくてはならないこと
・森林づくり県民税500円/年や水源基金1円/m3では不十分であり、「飲水思源」で水源に感謝する気持ちを持ち続けることが大事であること
等を指摘しました。(文責:浮田)

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