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宇部市環境政策課のESDに関連した「宇部市環境教育・学習ビジョン」市民ワークショップに参加しました。

2015年12月11日

 12月10日、宇部市環境政策課が岡山からESDにお詳しい池田満之さんを招いて開催された標記ワークショップ゚に参加しました。

 岡山市では、岡山市、岡山大学、民間団体などが連携して、ESDが先進的に推進されていて、池田さんはその中で中心的な役割を果たしておられます。

 宇部市は今年度中に環境教育・学習ビジョンを自前でつくる予定ですが、経験豊富な池田さんにアドバイス役をお願いしたということです。

 池田さんのESDについてのお話は、昨年度の環境サロンに次いで2回目ですが、その後の状況も含め、わかりやすく、一層理解が進み大変参考になりました。

 1992年リオの地球サミットでアジェンダ21が採択され、日本でも全都道府県でそのローカル版がつくられたにもかかわらず2002年のヨハネスブルグサミットでは、アメリカや日本での実行が上がっていないとの指摘がされた由。これを受けて日本は国連「ESDはこども達の10年」を提案し、2005年~2014年の国連「ESDの10年」が始まったこと.

また1997年のテサロニキ宣言では「環境教育を『環境と持続可能性のための教育』と表現してもかまわない」とし、「持続可能性という概念は、環境だけでなく、貧困、人口、健康、食料の確保、民主主義、人権、平和をも包含するものである」と明記され、ESDが広義の環境教育として位置づけられたことなど。


 文科省の第2期教育振興基本計画(H25~29年度)ではESDが位置づけられているとのお話だったが、これを見てみると、たしかに4つの基本的方向性の中の1,2の中に、ESDの精神が盛り込まれているが、具体的な成果目標例では、ややぼやけた印象を受ける。

 講演後のワークショップでは、3斑に別れ、宇部市における環境教育・学習の現状の問題点について、意見を出し合いました。
 工学部の学生さんも、いずれも里山ビオトープ二俣瀬の関連でしたが、3名が参加してくれていて良かったです。

 自分の意見としては、
・公平性と有効性の観点から、社会教育より、全員が受けられる学校教育が大事
(社会教育も大事だが、大人はなかなか変われないので、若者、とくに小学校低学年までに基本的な大事なことをしっかり教えるべき)
・ビジョン作成は、むしろ市民環境部より、本来教育委員会が主体になって取り組むべき問題
・持続可能な社会実現には価値観の変革を伴い、とても難題で、短期的に成果の見える課題ではない。
・社会の関心が低い。どのボランティア団体も後継者不足に悩んでいる。

その他、他グループの意見としては、
・学生達への広報が行き届いていない。
・高校、大学での環境教育がほとんどなされていない。
・「宇部方式」の看板であるにかかわらず、産官学民の連携や、環境関連団体の連携もあまりなされていない。
・いろんな世代の人、立場の違う人などがコミュニケーションできる場が少ない。
・市民は、楽しいこと、なにか食べられることなど実益のあるイベントには参加するが、労力奉仕への参加は少ない。
・世の中がだんだんせちがらくなり、ゆとりがなくなっている、

 これらの指摘の中では、NPO法人 うべ環境コミュニティーが運営を請け負っている、まちなか環境学習館や環境学習ポータルサイト”うべっくる”の役目に関わる部分もけっこうあり、広報の工夫が必要であると思った。

終了後、池田さんと食事をして、いろいろ話しましたが、ご活躍の影にはやはりすごい努力があるなと思いました。今回も、またこれからも随分時間を割いていただくことになると思います。ありがとうございます。

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