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最新技術の塊、次世代ソーラー飛行機
2015年07月04日
また新たな時代を切り開くニュースが届いた。
6月29日午前3時過ぎに、次世代ソーラー飛行機「ソーラー・インパルス2」が名古屋を離陸し、順調にハワイに向かって飛行を続け、その途中の太平洋上で、単独飛行時間の世界最長記録を塗り替えたそうである。
飛行時間はすでに104時間を超え、これまでの世界記録であった米冒険家の故スティーブ・フォセット氏が2006年に樹立した76時間45分を超えた。
ハワイには現地時間3日朝(日本時間4日未明)に到着するとのことである。
もうすぐである。
県営名古屋空港をハワイに向け飛び立つ為に待機している「ソーラー・インパルス2」です。
「ソーラー・インパルス2」はスイス連邦工科大学ローザンヌ校で進行中の太陽電池だけで初の世界一周を試みる飛行プロジェクト「有人ソーラープレーンプロジェクト」で、12年の歳月をかけて実験を繰り返し、このプロトタイプ機の経験に基づいて制作されたやや大きめの2号機です。
この2号機は「クリーンテクノロジーで持続可能な地球を」のメッセージを掲げて今年3月9日、世界一周の旅に挑戦するためアブダビ空港を出発した。
これは「ソーラー・インパルス2」の飛行イメージ図です。
この飛行機の製造に当たっては単に太陽パネル、電池だけでなく機体の細部に渡って最新の技術が盛り込まれて、新しい自然エネルギーの可能性を大きく広げるものとなりつつあるようである。
たとえば主翼に装備した17,248枚のソーラーパネルには、ガラスだと重くなるため透明のプラスチックを採用している。
また機体の軽量化と高い剛性の確保のためには、新素材を使う必要があり、炭素繊維と樹脂を混合した“炭素繊維複合材料”を開発した。
それらは今後、船舶や宇宙船などにも応用できそうな新素材であり、これらを使用することにより機体の総重量は乗用車と同程度の2.3トンに収まっている。
また電動モーターのエネルギー効率向上もおこなった。
そして特筆すべき点は、一人のパイロットが5~6昼夜、寝ないでの操縦が必要となるため、そのための“居眠り警告装置”も開発が開発され、取り付けられている。
これは、パイロットの呼吸や心臓の鼓動、脳の機能をキャッチし、カメラが目とあごの筋肉の動きを捉えることで寝ているかどうかをコンピュータが判断し、眠っていると判断した場合は警告するもので、これも将来的に自動車などへの応用が期待できそうな技術です。
欲を言えば、このような自然エネルギーを主体とした人にやさしい、人によりそった技術の開発、古いエネルギー技術に固執することなく日本主導で進めて欲しかった。(P)
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