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「昆虫から診た地球診断」
2013年10月03日
2日に宇部市文化会館で開催された、表記の講演会に行ってきました(主催:宇部コンビナート省エネ・温室効果ガス削減研究協議会)。講師は、テレビなどでお馴染みの池田清彦氏。虫好きな生物学者の目に、今の地球環境はどう映るのか、興味を持って行った次第です。
久保田市長の挨拶があったあと、池田氏が登壇され、お話が始まりました。いやもう、その勢いのものすごいこと。口を休めるまもなく次々と繰り出されるトークに、ついていくのがやっとでした。面白おかしいお話は、時に脱線しつつも、気がつくと、また本題に沿ったお話に戻っていたりもします。個人的に、気になった部分をいくつか抜き出してメモしておこうと思います。
●「答えのない問題を考える力をつける」
虫採りに行く場合、危険な場所に行くことになるかもしれないし、思わぬトラブルが起こるかもしれません。行っても必ず見つかるわけでもありません。そんなとき、今までの知識を総動員して、何とか解決策をさがすことが求められるでしょう。正解がある問題に対して答えるための、ただ知識を得るだけの考え方では、何の役にも立たないかもしれません。虫採りは、その力をつけるのに役立つ……というお話。これは、虫のみならず、自然全般について言えることかもしれません。
●「虫は禁欲的である」
ヒトは雑食で、貪欲にあらゆるものを食べようとします。これに対して、虫は、ある決まったモノしか口にせず、お互いがお互いの領域を侵さないシステムになっているそうです。Aという虫はAという植物だけを食べ、Bという虫はBという植物だけを食べ、お互いのテリトリーを犯すことはありません。ホントはAという虫は、Bを食べることもできるのに、それをしないというのです。仮に植物Aが絶滅してしまっても、被害が及ぶのは虫Aに対してのみであり、Bはその影響を受けることなく生き続けることができるのです。
●「昆虫料理のお話」
先生によると、昆虫料理で1番美味しいのは孵化したばかりのセミだとのこと(2番目はカミキリムシで、3番目がハチノコ)。いずれも食べたことはありませんが、いずれ食糧危機が訪れたら、私たちは虫を食べないといけないようになるのでしょうか?
●「虫に関して憂慮すること」
ミツバチの個体数の減少が心配とのことです。ミツバチは、単に蜜が取れるから重宝するだけでなく、他の野菜などの受粉にも役立っているからです。また、アカトンボ(アキアカネ)に関しては、ここ20年あまりで、個体数が1/1000に減少したとのこと。いずれも、農薬の影響が大きいです。野菜やお米を作るのに、農薬を全く使わないのは難しいですが、どの農薬を使うかは、一考の余地があるということでしょう。
冗談交じりで進むお話は大変面白く、興味深いものでした。たまには小さな虫にも思いをはせ、ヒトの生活を振り返ってみるのもいいかもしれません(w)。
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横道にそれながら、冗談まじりで話された部分が面白いのですが、
そちらは残念ながら割愛せざるをえませんでした(w)。
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