あれは何ですか?
2012年06月25日
ミュージアムの中庭に、奇妙な花が並んでいます。
中庭付近にいると、よく「あれは何ですか?」と聞かれます。
「地涌金蓮(チユウキンレン)という花です」
「珍しい花ですね。間もなくきれいなハスのような大きな花が咲きそうですね」
「いいえあれは・・・」
いいえ、今にも大輪の花を咲かせそうな黄色いつぼみのようなものは、花ではありません。苞葉(ほうよう)というものです。
花はすでに咲いています。よく見ると苞葉と苞葉の間に小さな花がたくさん咲いています。花が枯れると次の苞が開き、また新しい花が出てきます。開花期間は、4~6カ月位。とんでもなく長いですね。
「黄色のつぼみのようなものは最後にはどうなりますか?」
「だんだん小さくなって、最後には枯れてしまいます。いつまでたっても、大輪の花は咲きません。」
何とも不思議な花です。
原産地は、中国の雲南省。ベトナムやミャンマーに隣接した南方の地域ですね。
中国名のこの花の名前の意味は、読んで字の如し。「地面から湧いてきた金色のハス」という意味です。
「蓮」という名前が付いていますが、ハスとは関係ありません。これは「バショウ科」の植物です。バナナの仲間ですね。バナナと同じように命尽きるころには、近くに子供たちが育っています。
「花や葉の色や形には意味がある」そうなのですが、一体全体この「地涌金蓮」は何故にこのような姿をしているのでしょう。
この摩訶不思議な花にも花言葉は、ちゃんとあります。
「幸福を招く」です。
「幸福を招く・・・。」しばらく見ていると、そんな気がしてきました。 (D)
花言葉は、「幸福を招く」。じっと見ていると、幸せな気分になってきます。
奇妙で、迫力ある姿が目を引きます。
苞葉と苞葉の間に小さな花が咲いています。