今年は、「杢キリンの花」が咲きそうです。
2012年10月14日
今、杢キリンが、たくさんの蕾をつけています。
杢キリンの花は、一斉に咲き、それも短命なので、早めの開花予報です。
ときわミュージアムでは、数年ぶりの開花となります。
サボテンの原種とか祖先と言われる杢キリン。
杢キリンが進化して色々なサボテンになったということですが、祖先と言われても、今、目の前で生きているのだからピンッときませんね。
祖先と子孫が共生しているのですからややこしいです。
とてもサボテンには見えませんがちゃんとサボテン特有の刺座があり、サボテンを接ぎ木する時の台木にもなります。
「進化」という言葉も悩ましい。「突然変異で色々と変化しているうちに、環境に適応したもののみが生き残った」ということなのでしょう。
今生き残った植物たちの生態を見ていると、どうしても意思を持って進化してきたように思えるのですが、勿論、植物は意思を持っているわけではなく、このように進化してやろうとして進化できるわけもないですね。
変化と淘汰を繰り返しながら、生き残ったのが現在の植物達なのですね。
当然不要なものは退化していきます。退化と言う進化ですね。
「杢キリン」の花は、白い花弁に黄色の雄しべ、レモンのような香りということです。
まだ見たことがないのでとても楽しみです。
「この杢キリンは、あとどれ位で、玉サボテンや柱サボテンに進化していくのだろう」と、考えてはいけません。ややこしくなるから。「動物園のサルは、いつ人間になるのか」みたいな話と一緒ですね。
そもそも、なぜこの「杢」という字が使われるのか、調べてみるけどよくわかりません。
「キリン」という名前もややこしいですね。杢キリンって聞くと反射的に「黄色の長い首」が頭に浮かぶのですが、杢キリンの「キリン」は、動物園のキリンではなく、架空の動物の麒麟のことのようです。
家でゴロゴロとねっ転がって、目の前を通り過ぎる家族を顎で使っていたら、「そんな生活をしていたら、足腰が退化するよ」とよく言われます。
「退化という進化なんだよ」と言ってはみるのですが、相手にされませんね。このような場合。 (D)
サボテン室のトンネルを抜けたところにある「杢キリン」。「窓のある植物」の近くです。
今、たくさんの蕾を付けています。