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恩田運動公園のリニューアルの状況(2023.11.9)
2023年11月09日
11月9日午前中、北側入口から、道路脇のメタセコイアなどが全部切り倒されてしまっているのに唖然としました。
下、左側の写真は野球場側から体育館側をみたものです。
下、右側の写真は、北側入口付近に掲示されているリニューアル完成時のイメージ図ですが、一列分のメタセコイアが残されている図になっています。
約束が違うのではないでしょうか。
実は、先月10月26日に通りかかったとき、北側入り口の角当たりにかなりまとまって生えていた樹木が切られていたので、「あれっ」と思いました。
この段階では、まだ当然、道路沿いのメタセコイアは少なくとも残されるものと思っていました。
下の写真は旧水泳プール入り口付近のエリアですが、桜やカイヅカイブキなど多くの木々がすべて伐採されていました。この辺りは第2野球場になる辺りなのでやむを得ない所でしょう。
この右隣の遊具の置かれた一角は、まだそのままですが、同じくいずれなくなる予定です。
第2野球場ができると,南側にあたるこの場所から北側にメタセコイアの並木道を見通せる景観がなくなるのは残念です。
11月8日午前中確認したところ、運動公園西側道路に面した樹木がすべて伐採されるような雰囲気なのでびっくり仰天しました。
昨日11月7日夕方、通ったときに、恩田運動公園北入口角の樹木がメタセコイアも含め全部伐採されているの見て、びっくりしましたがカメラがなかったので写真が撮れませんでした。
11月8日今朝、カメラをもって出かけたら、それから正味2時間くらいの間に、大部分の樹木が伐採されているのを見て、大変大きなショックを受けました。あまりにも、乱暴な気がします。
メタセコイアは落葉針葉樹であり、道路を挟んだ住宅の方から、落葉の季節、掃除が面倒だとの声を直接聞いたこともありますが、みどりの恩恵もあるでしょうし、とても残念です。
これらが、11月8日朝に北側の道路側から見た、今朝の写真です。無残なものです。
下の真ん中の写真に赤いテープを巻いた気がありますが、伐採する対象の木という目印のようです。
チェーンソーと重機で、いとも簡単に伐採されてしまうのですね。
さて、前報でイチョウの銀杏(ギンナン)のことを報告しましたが、今回、初めてメタセコイアの実、若い球果が落ちているのに気づきました。現在のソフトボール場のトイレの近くに生育しているあたりです。
この辺のメタセコイアも第2野球場建設のため残念ながら伐採されてしまいます。
小石川植物園のHPでは、メタセコイアについて、以下のような記述があります。
「メタセコイア(アケボノスギ)Metasequoia glyptostroboides Hu et Cheng:第三紀の地層から出る植物化石の研究において、昭和16年(1941年)に Metasequoia 属は化石属として発表されました。ところが、昭和21年(1946年)に、現生種が中国四川省で発見されました。小石川植物園のメタセコイア林は、現地で採集され、アメリカのメリル博士により昭和23年(1948年)に東京帝国大学理学部助教授(当時)原寛に贈られた種子に由来します。」
https://koishikawa-bg.jp/ennai/metasequoia/
おそらく日本のメタセコイアはこの四川省からもたらされたものが、人為的に日本各地に拡げられたものと思われます。
日本の石炭は宇部の石炭を含めて、大昔のメタセコイアに由来すると言われ、宇部も比較的多くのメタセコイアが導入されたものと思われます。
現在のメタセコイアは、一旦絶滅して、新たに持ち込まれた外来種ともみなされているようですが、この実が、鳥類などに食べられて、タネが拡がって行くような感じではありません。
ご参考までに、日野 巌・大山剛吉:日本石炭の原植物繁茂想像図(1953)には、以下のような記述があります。
「欧米では瀝青炭は主として石炭紀層か ら産出され第三紀層から産出する石炭種別は瀝青炭てなく褐炭だけといわれてい るが、本邦では第三紀堆積後に烈しい地殻変動を受けたので、石炭炭化度要素としての堆積期間か短いのにかかわらず、一 躍して低度ないし中度の瀝青炭までに炭化が進んだ。」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jie1922/32/7/32_7_381/_pdf
示された想像図のMeはメタセコイア、P1はプラタナス、Sabはシュロの一種、
Woはシダの一種とされていますが、バイオマス量としてはメタセコイアが主なようです。
石炭で栄えた宇部としては、先人が思いを込めて植えられたものであり、もっと大事にしてほしいものと思います。(文責:浮田)
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