妖精の指跡 ジギタリス開花
2014年04月30日
ミュージアムガーデンで、 ジギタリスの開花が始まっています。
釣鐘に似たピンクや白のとても可愛い花です。
開花期間が長く、秋まで楽しむことが出来ます。
この花は薬草で、強心利尿薬として利用される半面、使い方を誤ると不整脈を起こして死に至る怖い毒草でもあります。
ジギタリス(digitalis)の語源は、ギリシャ語の「digitall(指)」。花の形が、指サックに似ているからです。
IT用語の「デジタル」の語源でもあります。
英名は、「foxglove(キツネの手袋)」。
西洋の人にはどうしても指サックや手袋に見えるようですね。
暗く寂れた場所に繁茂することや、昔、いけにえの儀式が行われていた夏に花を咲かせることから、西洋では、不吉な植物と思われているようです。
「魔女の指抜き」「血の付いた男の指」などと呼ばれていた地域もあるようです。
西洋的に、ジギタリスを一言で説明すれば、
「暗く寂れた場所で咲く、指サックに似た不吉な花で、魔女の指抜き、血の付いた男の指などと呼ばれる花」。
私的に説明すれば「木陰で、奥ゆかしく咲く、釣鐘に似た清楚な花」。
文化・歴史の違いでしょうか、西洋と東洋の感性の違いを感じます。
花は、内側に濃紫色の斑点があります。
この斑点は、西洋の伝説で、「毒のある印に、妖精が付けた目印」とのこと。
こんな伝説の感性なら受け入れられますね。 (D)
【ジギタリス】
学 名 : Digitalis L.
科 名 : オオバコ科 ジギタリス属
原産地 : ヨーロッパ、西アジア
別 名 : 「foxglove(キツネの手袋)」
花言葉 : 「Ardent love(熱愛)」
ジギタリスは、薬草ですが、毒草でもあります。
ピンクのジギタリスはガーデンの中では結構目立ちます。
花の内側にある斑点は、「毒のある印に妖精が付けた目印」だそうです。