ある花の歴史
2012年11月05日
1818年、英国の自然科学者がブラジル・リオデジャネイロ近くの山から幾つかの植物を採集し、自国に持ち帰りました。
それらは、英国のキュー植物園に送られました。
キュー植物園の園長は、その植物を入れた箱の梱包材に使われていた珍しい植物を、熱帯植物輸入業者であり園芸家であったウィリアム・カトレイ(William Cattley)氏に預けました。
カトレイ氏が、それらを温室で育てたところ、3年後の1821年に、見たこともない美しい花が咲きました。
この花を見た著名な植物学者・分類学者のジョン・リンドレイ氏は、このカトレイ氏の功績を記念して、彼の名前を使って、この無名の花に属名を設けることにしました。
人の名前を属名にする時は末尾に「a」をつけなければならないので、「Cattleya」となりました。
洋ランの女王「カトレア」の公式デビューの瞬間です。
学校の社会科の歴史年表にもこんなことが載っていれば面白いのにね。
◆1815年 ワーテルローの戦い。ナポレオンがセントヘレナ島に流される。
◆1821年 1818年にブラジルからイギリスに持ち込まれていた無名の花が開花。「カトレア」と命名される。
◆1824年 ベートーベンの「第九交響曲」初演
ちょっと無理があるか・・・。 (D)
白いカトレア。なんと美しく気品があるのでしょう。
黄色はどうでしょう。こちらも風格がありますね。私には、ゴールドに見えます。
最近、コチョウランも少しずつ、帰ってきました。