最初で最後の花 「滝の白糸」の花
2012年08月08日
ポケモンに占領された感のある温室ですが、
サボテンや多肉植物の花も
がんばって咲いています。
今咲いているのは、
「単刺団扇」「花キリン」「金鯱」「英王冠」
「牡丹玉」「紅花団扇」「緋仙竜」
「桃唇竜(トウシンリュウ)」
「鋭後柱(夜咲き)」「滝の白糸」。
華麗さなら、何と言っても「桃唇竜」。
ひときわ目立つ鮮やかなピンクが、
人目を引いています。
まだまだたくさんの蕾を付けていますので、
しばらく次から次に美しい姿を見せてくれるでしょう。
珍しい花なら「滝の白糸」。
一つの株に花が咲き始めるまでには、
株が生まれて10年以上の歳月を要し、
一度咲いたらその花茎は枯れ、
その株からはもう花は咲きません。
花茎の枯れた株の周りには
子株が育ってきます。
次に花が咲くのは、その子株です。
しかし、子株に花が咲くまでには、
また10年以上の歳月を要します。
「宇部常盤サボテンセンター」を前身に持つ
ときわミュージアムは、
さすがに長い歴史を持っているだけに、
「滝の白糸」の株がたくさんあります。
毎年、どこかの株で花が咲いていますので、
毎年当たり前のように
「滝の白糸」の花が咲いているように思われますが、
実は、それぞれの花は、その株が生まれて、
10~20年目にして初めて咲いた花で、
しかも、その株にとっては、
最初で最後の花になるのです。
そう思ってこの花を見ていると、
大きな感動と哀愁を感じずにはいられませんね。
(D)