地味な「花の中の花」、開花中
2014年08月03日
「花の中の花」。
人それぞれで、その花は異なるでしょう。
バラだったり、カトレアだったり、ユリだったり、サクラや菊だったり。
ちなみに、私にとっての「花の中の花」は、ヒスイカズラです。ただただその神秘的な美しさに魅かれています。
今、熱帯植物室では、「花の中の花」が咲いています。
イランイランノキです。
イランイランは、原産地の一つフィリピンの公用語であるタガログ語で、「花の中の花」という意味です。
花の中の花の割には、そんなに派手な美しさはありません。どちらかと言えば地味で、ほとんど目立ちません。
この花が、原産地の人達に「花の中の花」と名付けさせたのは、恐らくその「匂い」でしょう。
著名な香水の原料としても知られている花です。
この花の匂いを嗅いだ時、「花の中の花」と名付けた人たちの気持ちがわかるような気がしてきます。
今、熱帯植物室出口付近では、とっても良い香りが漂っています。
午前中しか匂わないとも言われていますが、午後からも結構良い匂いがしています。(D)
【イランイランノキ】
学 名:Cananga odorata var. fruticosa
分 類:バレンシア科 イランイランノキ属
原産地:インド、マレーシア、フィリピン
イランイランノキです。当館では背たけが2m位ですが、原生地では10m以上になります。
イランイランノキの花です。あまり目立たず、花らしくありません。どちらかと言えば葉と思われている方も多いでしょう。近付けばとっても良い匂いがしてきます。
若い花です。蕾もたくさん付いていますので、しばらく楽しめそうです。